廃墟宿泊施設パトロール~休業施設の火災を経験して~
伊香保温泉旅館協同組合(群馬県)は、廃虚となった宿泊施設のパトロール事業を行っている。不審火が発生したことから、再発防止と注意喚起を目的に、地元警察の協力のもと行った。
令和2年9月21日、「石段街」最上部にある施設から火災が発生した。木造3階建てと鉄筋8階建ての建物が全焼。隣接する店舗2軒にも延焼し、鎮火まで6時間以上を要する大きな火事となった。建物は施錠され、電気も停止した状態の中での火事で、出火原因は不明。
温泉街には廃業になったまま放置されている建物がほかにも存在しており、景観を損ねていることが大きな問題となっていた。さらにこうした建物から不審火が発生したことで、地元では再発防止と注意喚起を目的に同事業に取り組むことにした。
間近で見ると侵入防止策をしている建物もあれば、無防備な建物もあるなど、その危険性を再認識したという。今後も各方面と協力して定期的に行う予定だ。