東京商工リサーチによると、(株)湯田温泉西村屋(山口市湯田温泉4-1-30、設立昭和27年2月、資本金1000万円、西村正伸社長、従業員24名)は6月1日、山口地裁から破産開始決定を受けた。
負債総額は約3億2000万円。
明治39年に創業した老舗温泉旅館。詩人・中原中也ゆかりの宿とされ、一晩中入れる温泉と和風の部屋30室を有し、平成初期までは利用客も多く、約4億円の年間売上高をあげていた。しかし、その後は景気低迷や競合激化等により売上は減少。近年の年間売上高は2億円を割り込んでいたうえ赤字が続き、旅館の建物や設備等に要した借入金が重荷となっていた。
平成29年3月末に旅館の不動産を売却したが、債務を弁済しきることができず、5月21日で営業を停止し、今回の措置となった。
なお、旅館については、別会社が8月下旬頃にリニューアルオープンする予定となっている