入り込み客数は0.4%増、3216万人
消費額は4133憶円、外国人宿泊153万人
山梨県が5日に発表した、「平成29年山梨県観光入込客統計調査結果」によると、昨年1年間の同県への観光入り込み客数(実人数)は前年比0.4%増の3216万2千人だった。外国人宿泊客数は11.6%増の153万3千人。「いずれも過去最高の数字」と同県。観光消費額は0.6%減の4133億円だった。
観光入り込み客数が過去最高となった要因について同県は、10月の長雨や週末の台風接近などのマイナス要因があったものの、世界遺産・富士山の継続的な人気や依然として好調な外国人観光客の入り込みを挙げる。
日帰り、宿泊別の観光客の入り込み数は、日帰り客が4.1%増の2396万5千人、宿泊客は9.2%減の819万7千人。居住地別の内訳は、県外客が0.1%減の2475万9千人、県内客が2.0%増の740万3千人だった。
月別の内訳を見ると、最も多いのは8月でシェア13.0%。次いで5月(11.2%)、4月(9.7%)が多かった。月別の入り込み数を前年と比較すると、5月が16.3%増、4月が15.1%増、6月が14.3%増と2桁の伸び。これについて同県は「各地の桜まつりやゴールデンウイークの日並びの良さ、空梅雨により客足が伸びた」と分析する。
圏域別の状況を見ると、構成比は峡中が14.5%、峡東が16.8%、峡南が6.9%、峡北が13.6%、富士・東部が48.2%。このうち前年よりも入り込み客数が増えたのは富士・東部のみで2.9%増。「富士・東部は東日本大震災のあった平成23年から増加を続けている」と同県。
外国人延べ宿泊客の国・地域別の内訳は、1位が中国で44.4%、2位が台湾で13.7%、3位はタイで11.6%。
県では県外観光客へのアンケートも実施し、統計調査結果と併せて結果を発表した。これによると、来訪者の居住地は東京が最も多く、全体の26.2%。以下神奈川(16.2%)、静岡(14.0%)、埼玉(9.6%)、長野(7.7%)。首都圏域だけで観光入り込み客の5割を占めることが分かる。
旅行目的は、「自然を楽しむ」が38.7%で最も多く、以下「温泉を楽しむ」(26.4%)、「ショッピング」(19.2%)が続いた。