国の有形文化財に登録
第553回よその旅館ホテル
──宿の特徴を教えて下さい。
「建物が平成16年に国の有形文化財に登録されました。戦前の日本の資材と建築技術を使っており、建築が分かる人には喜ばれますし、分からない人にも雰囲気のよさが好評です。欧米の方にも『日本を感じられる』と喜ばれています」
──どんな場所にありますか。
「緑に囲まれた静かな湯治場として、古くから人々の心と体をいやしてきました。明治22年の創業から今年で120年。記念のプランも設定しています」
──温泉の特徴は。
「泉質はアルカリ塩泉で、20度前後の源泉を熱交換方式で加温し、かけ流しで使っています。血行がよくなるせいか、皆さまから『ぐっすり眠れた』と言っていただきますし、ご婦人からは『肌がツルツルになる』と評判です」
──料理は。
「旅館料理で出来合いが増えたと言われる中で、皆さまから『1個1個ていねいに作ってあるね』とよく言われます。小規模旅館だからこそできることかもしれません」
──サービスで心掛けていることは。
「小規模ならではの接遇です。お客さま一人ひとりのご要望にできるだけおこたえしようと取り組んでいます。うちはカラオケも売店もないせいか、満室になってもザワザワした雰囲気がなく、お客さま同士が接することもほとんどなく、『ゆっくりくつろげる』と好評です」
──経営の信条を聞かせて下さい。
「目の前のお客さまを大切にすることが一番の販促活動だと思い、日々新たな気持ちで取り組んでいます」
──1泊2食の料金は。
「税込みで平日1万7790円、休前日1万9890円です」
【8室、27人収容】