豆腐料理が自慢
第656回よその旅館ホテル
──歴史のある宿だそうですね。
「江戸初期の創業ですので400年余りになります。私で16代目です。丹沢の大山は古くから山岳信仰の対象で、寺や神社の参拝者をお迎えする宿坊などができて、時代とともに旅館へと変わってきました」
──宿のセールスポイントは。
「一番は料理です。丹沢・大山一帯は百選にも入る名水で知られ、その名水を使った豆腐料理が古くから有名です。当館の自慢も豆腐料理で、そのまま冷奴として食べてもおいしいのはもちろんですが、湯豆腐、揚げだし豆腐、湯葉など、さまざまな料理に腕を奮っています。ヘルシーな料理で女性客を中心に好評です。そのほか季節の山菜や川魚、相模湾の魚介などもお出しします。料理に満足していただき、リピーターになってもらえるよう一生懸命のおもてなしを心がけています」
──主な客層は。
「首都圏を中心に夫婦、カップル、ファミリーなど年齢を問わずお越しになります。もちろん大山講のお客さまもおります。最近ではパワースポット、山ガールなどのブームで、若い女性のグループも増えています。東京からも近いので、旅行会社の日帰りツアーで食事を楽しむ団体客もいらっしゃいます」
──客室は。
「落ち着いた和室で10部屋です。大山川のせせらぎや小鳥のさえずり、四季の自然が感じられるお部屋です。大山の名水を沸かした風呂も、肌になめらかだと評判です」
──経営の課題は。
「建物は木造2階建てで、趣があると喜んでくださるお客さまも多いので、維持管理に気を配っております」
【1室2人利用で1人1万2600円から】