地産地消にこだわり
第563回よその旅館ホテル
──宿の売りは何ですか。
「料理で地産地消にこだわっています。農産物は地元の農家と契約して、そこから仕入れるなど、8割が弥彦の産物です。マグロなど魚介を使わなければならないときは県内業者から仕入れます」
──食材の地産地消のきっかけは。
「中国製の農薬問題や餃子の事件があり、生産地を気にする人が明確に増えてきたからです。調理場と相談して、昨秋から始めました。農林水産省のフードアクションプラン(日本の食料自給率アップのための国民運動)にも協力し、ロゴも掲出しています。旅館が地産地消をすることによって地元の農家に恩恵がいき、その農家が地元の旅館を活用してくれる、そんな関係が築かれていけばうれしいです」
──仕入れ費用が割高になるのでは。
「そうですね。なので、できるだけ大量に仕入れてコストを抑えています。また、出始めの時期は高いので、旬のものをうまく使っています」
──客入り状況はいかがですか。
「弥彦は、『天地人』ブームがあり、国体などイベントづいてもいたので、特に夏以降はにぎわいました。今年しっかりとやっておかないと来年しっぺ返しが来るので、安易に宿泊代を上げるようなことはせずに、企画で確実にリピーターを作るよう努めてきました。成果があって、リピーターが増えています」
──最近の宿泊客の傾向で気付くことは。
「良いものにはお金を惜しまないですね。デフレですが、安売り競争に参加する気はありません。良いものは良い、とお客さまに認めてもらえるようにしたいです」
【19客室、1泊2食付き1万650円から】