青い目の若旦那
第627回よその旅館ホテル
──青い目の若旦那ですね。
「それがセールスポイントです(笑)。米国出身で、妻である若女将(寺澤磨利さん)とともに、この旅館を継ぎました。もう5年ほど前になります。木造で昔ながらの旅館の面影を残しています。庭園を囲んだ造りとなっており、落ち着いた雰囲気を提供できると思います」
──露天風呂を造ったとか。
「2つの露天風呂があり、自然の石を使った風呂の方は手作業でコツコツと造りました。我ながら風情のある露天風呂です(笑い)。天井がなく、天気の良い日は星空が綺麗でお客様も喜ばれますね。日帰り入浴もできます」
──料理は。
「山菜をはじめ、千曲川で獲れる天然鮎など、季節ごとに、長野を感じていただける料理を提供しています。また、外国人の視点から、料理長とともにクリエイティブな料理にも挑戦しており、バルサミック入りの茶わん蒸しなどはお客様の評判も良いですね。従来の旅館料理にない工夫を凝らしています」
──どんなサービスを提供しようと。
「長年培ってきた旅館文化を大切にしながら、米国流のおもてなしも提供できたらと考えています。例えばB&B的な要素を取り入れるという具合に」
「せっかく戸倉上山田に来たのですから、戸倉駅からの送迎の際に道中のビューポイントを紹介しています。また食事後は、お客様のご希望があれば『夜景百選』にも選ばれた姥捨まで一緒に行きます」
──課題は何でしょう。
「家族風呂を造ることです。できれば今年の夏までにオープンしたいと考えています」
【客室12室、1泊2食1万500円から】