開高健さん銘々の丼
第724回よその旅館ホテル
──すぐ目の前が海です。
「当館は明治3年に塩湯治宿として開業しました。海と、美しい夕日が自慢です。塩湯治とは、今でいう海水浴のようなものです。また当館では、日本海を眺めながらゆったりと温泉に入っていただけます。泉質は単純泉です」
──作家の開高健さんゆかりの宿です。
「作品の中にも登場します。当館の名物に『開高丼』があります。コシヒカリ2合にセイコガニ(越前がにのメス)8杯をちりばめたぜいたくで豪快などんぶりです。開高健さんはこれを平らげ『うまい! 開高丼と名付けなさい!』とおっしゃっていただき命名しました。どんぶりは1杯1万1千円で提供しており、通常は2〜4人で分けて召し上がっていただいています。また当館ではギャラリーを設け、開高健さんの直筆色紙を展示しています」
──イカ釣りが楽しめるプランがあります。
「夕日のクルージングとイカ釣りが楽しめるプランです。雄大な夕日、漁火や越前の夜景など船から楽しめます。日が暮れると、イカ釣りの開始です。釣ったイカは、宿へ戻って、お客さまがお風呂に入っていただいている間に調理致します。新鮮なイカは透明でコリコリとした歯ごたえです」
「イカ釣りプランの期間は6月から9月末までで、料金は1泊2食付きで1万5千円です(別途、針代2千円が必要)。今年で5年目ですが、家族連れやカップルに好評です。夕方6時半に出港して、9時半に帰港する3時間のプランですのでお子さまにも安心して参加していただけます」
──料金は。
「1泊2食で1万円からです」
【20室、70人収容】