年中カニを楽しめる宿
第809回よその旅館ホテル
──宿の売りは。
「年間通じてカニを味わっていただけることです。最近は城崎でも通年でカニを出す宿が出てきましたが、以前は当館だけでした。冬の解禁時には松葉ガニ、その後は近くの香住漁港に揚がる紅ズワイガニ『香住ガニ』です。ボイルが1匹付くカニづくしのプランなどを用意しています」
──自家農園があるそうですね。
「乾燥させたカニの殻やおからを混ぜた自家製の肥料を使い、菊菜や白菜、キュウリやナスなどを無農薬栽培で手作りしています。自家農園があるのは城崎の宿では当館だけなんですよ。『地産地消』を心掛けていますので、シイタケなどは地元のキノコ農家から、お米は丹後の契約農家から直接仕入れています」
──岩風呂も名物とか。
「城崎は外湯めぐりが名物ですので旅館の内風呂は小さめのところが多いんですね。その中では比較的大きめのお風呂で温泉を楽しんでいただけます。全国から取り寄せた巨石を組み合わせ、野趣あふれる雰囲気なのが特徴です」
──客層は。
「関西圏のお客さまが中心です。家族連れや学生グループ、毎年お越しになるお墓参りのお客さまなど、季節によってさまざまです。別館は15人から貸し切りできますので、そちらも人気があります。最近は外国人のお客さまが非常に多く、3分の1が外国の方ということもありました。英語のホームページしかないのですが、口コミで来られるのか、中国、韓国のお客さまもだいぶ増えてきました」
「最近は団体客が減り、個人客が増えています。個人のお客さまが日常を離れてゆったり過ごせるような宿づくりをしていきたいですね」
【24室、1泊2食1万800円から】