炭酸泉を料理でも
第913回よその旅館ホテル
──お宿の売りは。
「全国的にも珍しい炭酸泉です。入浴はもちろん、飲泉もできます。湯屋温泉は各宿が源泉を持っていて、同じ炭酸泉でもそれぞれ味わいが違うんですよ。当館では料理にも炭酸泉を使用し、体の外と中から炭酸泉を楽しんでいただけます」
──炭酸泉を使った料理とは。
「湯豆腐、お鍋、飛騨牛のビーフシチューなどです。ビーフシチューの場合は牛肉の下茹でに使うのですが、炭酸泉を使うと早く煮えるし、柔らかくなるんですよ。お客さまにも料理用に温泉を持って帰られる方がいらっしゃいます」
「炭酸泉で炊いたおかゆは朝食にお出ししています。温泉の成分の関係でほんのり塩味がしておいしいと喜んでいただいています。お鍋は、炭酸泉でお豆腐を温めて湯豆腐として味わった後、温泉成分で鍋の中が白濁してとろりとなってきたところで、野菜や地元名産の飛騨牛や県産豚を入れて召し上がっていただくものです」
──客層は。
「シニアの方が中心です。地域的には中京圏の方が多いですね。炭酸泉目当てのお客さまのほかに、トレッキングや小坂に200ほどある滝をめぐりに来られる方もいます」
──今後、力を入れていきたいことは。
「素晴らしい湯屋の炭酸泉なのですが、全国的には知られていないので、どうやって知名度をあげていくかが悩みです。昨年秋から、『美容にいい炭酸泉』ということで化粧水を作るなど、働く若い女性に向けたアピールなどを始めました。シャワークライミングなどの体験型のアクティビティと合わせてPRして、リフレッシュや癒やしに来ていただきたいですね」
【13室、1泊2食1万円から】