ダイナミックレールパック
参画施設と共に商品力を強化
――ダイナミックレールパック本部を新設した狙いは。
「22年度から個人型商品としてびゅう商品をやめ、料金可変型のダイナミックレールパック(DP)1本に変える。実現するには提供できる素材の拡大、販売促進の強化のほか、参画する施設とのコミュニケーションの深掘りが必要だ。今後は、JR東日本の観光流動施策に則ったプランを、市場のニーズに合わせながら施設とともに提供していく。従来は、商品造成とWeb販促の部署に分かれていたが、一つにまとめて本部制にした。Webを通じてこれまで以上にお客さまとのタッチポイントを増やすことで、個人型商品の販売増へとつなげる」
――Web販売化で従来と何が変わるのか。
「4年前からWebシフトを本格化し、DP、びゅう商品のWebでの販売を強化してきた。数年前は店舗志向もあったが、コロナ禍でWebシフトに拍車がかかった。店舗の営業時間の制約はなくなり、好きな時間に好きな場所で予約、購入が可能になる。デジタルマーケティングを強化しながら、お客さまのWeb上での予約行動を分析し、求められているものを適切に提供していく」
――価格変動設定や、在庫管理について。
「価格変動設定は、宿泊プランについては宿にお願いすることになるが、われわれからも購買履歴を確認し、どの価格帯、時期が一番訴求力があるかを提案していく。在庫管理は、ブロック在庫ではなく、共通在庫システムを使用し、直前で余った在庫を取り込んでいきたい。また、今後は宿とわれわれの2者契約となるため、新DPの施設向けに新規ご契約の窓口を開設している」
――目標は。
「コロナ禍前までに戻すことが先決だ。JR東日本のグループという強み、優位性を生かした商品を提案していく」
栗原好文氏
【聞き手・長木利通】