地域伝統芸能まつり実行委員会は「第20回地域伝統芸能まつり」の無料観覧者2500名を募集する。
■観覧無料/往復はがき、インターネットで観覧者を募集
観覧をご希望の方は、往復はがきに必要事項(詳細は次頁参照)を明記の上、当観覧応募事務局までご応募ください。なお、地域伝統芸能まつりホームページ(http://www.jafra.or.jp/matsuri/)からのご応募も可能です。
=応募締切:2020年1月31日(金)必着=
■伝統芸能の継承、地域活性化を目的に毎年開催
「地域伝統芸能まつり」は、日本各地で脈々と受け継がれてきた祭りや芸能を保存、伝承し、地域の活性化を図る取り組みとして、2001年より毎年開催。19年間にわたり全国各地の祭事・芸能190演目を紹介してきました。
■今年度のテーマは「競う」
第20回となる今年度は、「競う ~互いに競い、自分を磨く。~」をテーマに実施。地域文化の伝承に取り組む人々の熱意や、先代から受け継がれてきた伝統と技の競い合いを、多彩な演目を通じて感じていただくとともに、各地の風土や日本文化の素晴らしさを再発見し、郷土に親しみと誇りを持つきっかけになることを願っています。
■秋田市や今治市、読谷村など8地域による多彩な演目を披露
地域伝統芸能まつり実行委員会が選出した「秋田竿燈まつり」(秋田県秋田市)、「江戸火消しの梯子乗り」(東京都)、「三島囃子」(静岡県三島市)、「高田神社横野獅子舞」(岡山県津山市)、「阿波おどり」(徳島県徳島市)、「一人角力」(愛媛県今治市)、「下水流臼太鼓踊」(宮崎県西都市)、「座喜味棒術」(沖縄県読谷村)の地域伝統芸能8演目に加え、テーマに所縁の深い古典芸能として、能「舎利」(観世流)を実演。実行委員会委員による解説を交えながら、その歴史や地域性などもあわせて紹介します。また、会場内のロビーでは、出演団体の地元の文化・観光をはじめとした地域情報の紹介や、特産品の販売等も行う予定です。
『第20回地域伝統芸能まつり』開催概要
■テーマ:「競う ~互いに競い、自分を磨く。~」
■日時:2020年2月23日(日) 14:30開演(13:30開場)
■会場:NHKホール(東京都渋谷区神南2-2-1)
■主催:地域伝統芸能まつり実行委員会/一般財団法人地域創造
【地域伝統芸能まつり実行委員会】 ※50音順
板倉敏和(一般財団法人地域創造 理事長)
鎌田東二(上智大学グリーフケア研究所 特任教授/京都大学 名誉教授)
香山充弘(一般財団法人地方債協会 会長)
黒田武一郎(総務省 総務審議官)
下重暁子(作家)
鈴木郁子(日本放送協会 理事)
田村孝子(公益社団法人全国公立文化施設協会 副会長)
山折哲雄(国際日本文化研究センター 名誉教授)
山本容子(銅版画家)
■後援: 総務省/文化庁/観光庁/NHK
■協力: 日通旅行株式会社
■入場料:無料(応募当選者)
■募集人数:2,500名
■応募方法:「往復はがき」または「インターネット」による
【往復はがきの場合】
①郵便番号 ②住所 ③氏名 ④年代 ⑤性別 ⑥電話番号 ⑦観覧希望人数(本人含む2名まで) を明記の上、下記宛先までご応募ください。
*未就学児も1名とします。
*返信はがきには、自分(応募者ご本人)宛の住所・氏名をご記入ください。
<応募先>
〒150-0047 東京都渋谷区神山町5-5 NRビル5F
「地域伝統芸能まつり」観覧応募事務局 (貴紙・誌・サイト名) 係
【インターネットの場合】
地域伝統芸能まつりHP( http://www.jafra.or.jp/matsuri/ )よりご応募ください。
◎ご応募いただいたお客様の個人情報は、本催事の抽選、当・落選告知および個人を特定しない統計資料の作成の目的で使用させていただきます。また、お客様の事前の承諾なく個人情報を業務委託先以外の第三者に開示・漏洩しません。
■応募締切: 2020年1月31日(金)必着
※当落の発表は、返信はがきの発送をもって代えさせていただきます。(ネット応募者へはメールにて当落通知)
■プログラム(予定):名称または演目/地域または演者/都道府県別出演回数
1)一人角力 (ひとりずもう)/愛媛県今治市/4年ぶり6回目
2)秋田竿燈まつり (あきたかんとうまつり)/秋田県秋田市/2年連続9回目
3)座喜味棒術 (ざきみぼうじゅつ)/沖縄県読谷村/3年ぶり8回目
4)江戸火消しの梯子乗り (えどひけしのはしごのり)/東京都/3年ぶり6回目
5)三島囃子 (みしまばやし)/静岡県三島市/7年ぶり4回目
6)能 「舎利(しゃり)」(観世流) 短縮版/出演:坂井音重 他
7)下水流臼太鼓踊 (しもずるうすだいこおどり)/宮崎県西都市/6年ぶり6回目
8)高田神社横野獅子舞 (たかだじんじゃよこのししまい)/岡山県津山市/10年ぶり3回目
9)阿波おどり (あわおどり)/徳島県徳島市/6年ぶり3回目
※演目は変更される場合もあります。予めご了承ください。
■一般問合せ先: ハローダイヤル 03-5777-8600 (全日8:00~22:00)
『第20回地域伝統芸能まつり』各演目の紹介
=地域伝統芸能=
◆一人角力(ひとりずもう)[愛媛県・今治市]
毎年春の御田植祭と秋の抜穂祭において、大山祇神社で行われる相撲神事。目に見えない稲の精霊と相撲を取るため一人角力といわれます。「稲の精霊」と「一力山」による三本勝負で行われ、稲の精霊が2勝1敗で勝つことで春には豊作が約束され、秋には収穫を感謝するという意味があります。その歴史は650年以上に遡るといわれ、一時は途絶えるも、地元の奉仕者の尽力により平成11年に復活を果たしました。愛媛県指定無形民俗文化財。
◆秋田竿燈まつり(あきたかんとうまつり)[秋田県・秋田市]
江戸時代中期、お盆を前に邪気や病魔を払い、身を清める「ねぶり流し」と、五穀豊穣の願いを込め、提灯を米俵に竿燈全体を稲穂に見立てて練り歩いたことが由来とされています。現在は、8月3日~6日の4日間、竿燈大通りを会場に開催されています。各町内や、各種団体重さ約50キロの竿燈を手のひら、額、肩、腰などに乗せて「ドッコイショー」の掛け声とともに、次々に差し手による妙技が披露されます。また、笛と太鼓の旋律の囃子方で、華やかに竿燈演技を盛り上げます。今日では、各種団体・企業から280本を超える竿燈が出竿されて、その風情はまるで風にそよぐ黄金の稲穂のようです。
◆座喜味棒術(ざきみぼうじゅつ)[沖縄県・読谷村]
座喜味棒術は、約 500年の歴史を持ち、座喜味城主護佐丸公の時代に遡るといわています。棒術は自分達の身を守るだけでなく、集団で村の防衛を果たすものでもありました。沖縄各地には様々な棒術が伝わっていますが、 「座喜味棒」は実戦型であることが特徴です。6尺棒と3尺棒を自在に操り、常に相手の急所を狙って攻める戦いは、緊迫感と様式美に溢れています。座喜味棒保存会は1975年に設立され、県内での演舞演武はもとより、東京、ブラジル、ハワイ、韓国、台湾など県外国外でも技を披露してきました。現在は、後継者育成を目的に子ども会へ指導者を送リ、継承発展に努めています。
◆江戸火消しの梯子乗り(えどひけしのはしごのり)[東京都]
消防出初式は、年明けの恒例行事として各地で行われています。今日では様々な消防演技が披露される中にあって、「纒振り」や「梯子乗り」、「木遣歌」は、江戸時代の町火消の心意気を今に伝えています。梯子乗りの起源は定かではありませんが、万治2年(1659年)1月4日に、時の老中稲葉伊予守正則が、定火消総勢四隊を率いて上野東照宮前で顔見せの儀式「出初」を行い、気勢を上げたことに由来すると伝えられています。現在、各自治体の消防出初式において演じられる梯子乗りは、消防職員や消防団員が行っていますが、東京消防出初式では、「江戸消防記念会」がその技を保存、伝承しています。
◆三島囃子(みしまばやし)[静岡県・三島市]
三島囃子は、天文年間(1532~1554年)の頃、三島明神の神領内の若者たちに伝えられた「お囃子」と、江戸時代に西と東の文化が混ざり独自に発展した「しゃぎり」の総称です。8月の「三嶋大祭り」では、当番町の山車引回しを中心に 大通りに10数台の山車が並ぶ「山車シャギリ大会」や、3日間「子供しゃぎり大会」が開催されたり、市内中に三島囃子の音色が響き渡ります。中でも「競り合い」は町内ごとの山車が対面したときなどに、競い合って行う勇壮な演奏で、この祭りのハイライト的な存在であり、三島の夏の風物詩ともなっています。
◆下水流臼太鼓踊(しもずるうすだいこおどり)[宮崎県・西都市]
下水流臼太鼓踊は、西都市の下水流地区で伝承されてきました。九州南部各地で行なわれる臼太鼓踊のひとつで、臼形の大きな太鼓を打ちながら踊ります。毎年旧暦の8月1日、五穀豊穣・火難・水難除けを祈願して奉納します。その起源は、文禄・慶長の役(1592~1598年)における、加藤清正軍に由来すると伝わっています。4組1対となり、縦陣・円陣など隊形を変化させながら「躍動的」に踊る当芸能は、南九州一とも賞される激しい動きが特徴です。1928年(昭和3年)に全国舞踊大会で1位となると、同年のロンドン世界青年大会にも出演し、好評を博しました。近年では北京オリンピックプレ中国に出演するなど、宮崎県を代表する伝統芸能としても活動しています。
◆高田神社横野獅子舞(たかだじんじゃよこのししまい)[岡山県・津山市]
高田神社の獅子舞は、伝承によると、和銅6年(713年)に美作国府が開設されて以来、毎年9月9日に美作11社の神々が総社に神幸したときからこれに加わっていたといわれています。 文化・文政期から明治期にかけてはとくに盛んで、人々に悪魔払いとして信仰を受けて来ました。獅子舞の構成は、笛8人、太鼓4人、獅子の胴体には10ないし12人が一頭に入ります。この獅子舞には、古くから獅子頭と呼ばれる指揮者がいて、獅子を使う技術と人物を見込んで氏子たちが選出した人が勤めることになっています。現在では、毎年7月最後の日曜日の納涼祭と、10月第2日曜日の例大祭において奉納されています。
◆阿波おどり(あわおどり) [徳島県・徳島市]
阿波おどりは400年を超える歴史を持つといわれる、徳島が世界に誇る伝統芸能です。期間中は街中に軽快な音色(ぞめき囃子)と情感あふれる「よしこの」が響き、踊り子や見物客の身も心も弾みます。自由な民衆娯楽として大きく開花した阿波おどりは、東京・高円寺、埼玉・南越谷をはじめ全国各地に根付いたうえ、度々海外公演も開催されるなど、今や世界的にもその名を知られています。
=古典芸能=
◆能 「舎利(しゃり)」(観世流) 短縮版
韋駄天が登場する能「舎利」をお楽しみいただきます。ご存じNHK大河ドラマのタイトルともなった「いだてん」とは、足の速い人のことを言いますが、本来は仏殿などを守護する足の速い神様のことです。その韋駄天がかつて仏舎利を奪って逃げた鬼を捕まえたとの伝説があります。旅の僧が都・泉涌寺舎利殿を訪れ、仏牙舎利塔(ぶつげしゃりとう)を拝んでいると、怪しい男が現れ、あっという間に舎利塔を奪い、舎利台を破壊、ものすごいスピードで虚空に逃げていきます。後半、韋駄天が現れ、犯人の足疾鬼を天上界、下界と追いかけ、舎利塔を取り戻します。舎利塔を盗み出した足疾鬼とそれを追う韋駄天のスピード感のある舞台が展開します。
出演:シテ 坂井音重、他
『第20回地域伝統芸能まつり』 開催にあたって
地域伝統芸能まつり実行委員会 会長 山折哲雄
「地域伝統芸能まつり」は、日本各地に脈々と受け継がれてきた芸能を保存・伝承し地域の活性化をはかる取り組みです。各地の伝統ある催事や古典芸能が集まり、個性を披露する新たな”祭”が、日本文化の素晴らしさを再発見し、郷土に親しみと誇りを持つ契機となることを願っています。
20回目を迎える今回のテーマは「競う」。地域文化の伝承に取り組む人々の熱意や、先代から受け継がれてきた伝統や技を競い合う姿をたっぷりとごらんいただき、その歴史や地域性の一端に触れていただきたいと思います。
一般財団法人地域創造について
一般財団法人地域創造は、文化・芸術の振興による創造性豊かな地域づくりを目的として、全国の地方団体等の出捐により1994年に設立されました。
財団事業として、地域における文化・芸術活動を担う人材の育成や、公立文化施設の活性化を図るための各種支援事業(音楽・ダンス・演劇・邦楽・美術・助成)など、多彩なプログラムを実施しています。