「庭のホテル東京」(東京都千代田区)は非常用発電機の点検システムを導入し、安全対策を強化している。一般社団法人関西クリーンエネルギー協会(KCEA、大阪市)が提案するシステムで、業界でいち早く導入したという。
非常用発電機は非常時に消防用設備やエレベーターなどを作動させるために自家発電する設備。年1度の点検と消防機関への報告が消防法で義務付けられている。
ただ、点検は単に発電機の電源を入れるだけの「無負荷運転」にとどまり、発電機に30%以上の負荷をかけ、正常に作動するかを確認する「負荷運転」による点検がほとんどされていないのが実情。高層や地下に設置された発電機の点検が困難だったり、点検費用が高額だったりすることが原因という。
今回ホテルが導入したKCEAのシステムは、「点検をするために営業中のホテルを全館停電する必要がない」「消防設備安全センター認証の負荷試験機を使用」「保険加入による安心安全な点検作業(負荷試験中などの事故の際、最大15億円の保険)」などの特長がある。
庭のホテル東京の木下彩代表は「認められた安全な試験機を使用した上で、保険にも加入している業者はほかになかった」と、KCEAによる点検の利点を述べている。