新幹線を使った関東地区と東京都公立中学校の修学旅行の今年度第1陣が9日、JR東京駅を出発した。出発式で生徒代表は「コロナ禍でさまざまな行事が中止に追い込まれたが、今回、無事に実施されたことに大きな喜びと感謝を感じずにいられない」と関係者に謝意を述べた。
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関東5県の公立中学校による関西方面への修学旅行専用列車第1便は9日午前7時51分、茨城、栃木、千葉各県の合計7校、1039人を乗せてJR東海東京駅を出発した。
出発式で関東地区公立中学校修学旅行委員会(事務局=全国修学旅行研究協会内)の鳩岡和則運営委員長、全国修学旅行研究協会の岩瀨正司理事長は「旅行会社、旅館、交通機関と、さまざまな人への感謝の気持ちをもって、明るく元気に旅行を楽しんでほしい」とあいさつ。JR東海東京駅の小笠原均駅長も「一人一人の思い出に残る修学旅行を」と生徒らに呼び掛けた。
生徒代表は「コロナ禍でさまざまな行事が中止や縮小に追い込まれ、修学旅行も実現するのか不安だった」とした上で、「今回無事に実施され、しかも初めてほぼ規制のないものとなることに大きな喜びと感謝を感じずにいられない。これからの3日間、感謝の気持ちを忘れずに、一人一人が自分の行動に責任を持ち、周囲の友人と協力して過ごしていきたい」と述べた。
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東京都の公立中学校による東北方面への修学旅行列車第1便は同日午前9時40分、東京都大田区立大森第六中学校の生徒138人を乗せてJR東日本東京駅を出発。生徒らは2泊3日で岩手県の民泊体験などを行った。
出発式で生徒代表は「コロナで何もかも奪われたが、今日の日を迎えられてうれしい。中学校で初めての宿泊行事。最高の旅をつくり上げる」。
東京都中学校長会修学旅行対策委員会(事務局=日本修学旅行協会内)の光山真人委員長は「旅行中無事に、いい思い出をつくってほしい」。
JR東日本東京駅の高島剛副駅長は、「旅行先の地域の皆さんと交流を深め、さまざまな体験をしてほしい」と呼び掛けた。