旅館・地域体験を若者、訪日客に
世界展開するインドのバジェットホテルチェーン「OYO(オヨ)」の日本法人、OYOホテルズジャパン(東京都千代田区、プラスン・チョードリー代表)は3月18日、日本独自ブランド「OYO Ryokan(OYO旅館)」を全国展開すると発表した。
チョードリー代表は「『OYO Ryokan』を通じて、旅館にあまりなじみのない若い方や、世界中の旅行者の皆さまに日本の素晴らしい旅館とその地域の魅力を体験していただけることを願っている」とあいさつ。OYOホテルズの持つグローバル販売プラットフォームで「Ryokan」情報を発信し、フランチャイズ加盟旅館を国内外の旅行客に積極販売していくと表明した。
ロゴには、日本の伝統装飾「水引」をモチーフに、「OYO」のOとYを内包したデザインを採用。ロゴカラーには、江戸時代に粋な色として美意識のある庶民の間で流行した伝統色「梅鼠(うめねずみ)」を使った。またRYOKANの文字フォントは“将軍の刀”をイメージして独自制作した。
OYO旅館の開発チームは、2019年4月から全国100軒以上の旅館を訪問し、50軒以上に宿泊。ひざ詰めで各旅館オーナーから話を聞き、コンセプトを練り上げたという。八木寛人ディレクターは、「旅館は日本のおもてなしの象徴。海外のOYOユーザーの旅館体験を実現すること、OYOのAIや収益管理のテクノロジーを活用して旅館の稼働率と収益を改善することをミッションに掲げている」と述べ、OYO旅館への加盟メリットを強調した。
OYO旅館では、ロゴの入った「布団」「布団ソファ」「サイドテーブル」「風呂椅子・湯桶」「のれん」「看板」「屋台バー」など20種類弱のオリジナルアイテムを準備。加盟旅館に無償で提供する。
今回、ホテル対滝閣(岩手県)、熊野の宿海ひかり(三重県)、湯けむりの宿ほの香(大分県)など契約旅館約50軒、契約総客室数約千室を達成したのを機に、全国での本格展開を発表した。
同18日に、予約時に5%オフクーポンを配布する「OYO旅館ブランド立ち上げお祝い特別キャンペーン」の開始も発表。チョードリー代表は、「OYO RYOKANのテレビCMも今後実施したい」と述べた。
チョードリー代表(中央右)とOYOホテルズジャパンの経営陣
OYO旅館のロゴ入り看板