「ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構」が10月3日に設立される。世界に誇る日本の温泉地を拠点として、食や自然、文化・歴史といった地域資源をウォーキングなどを通じて体感する「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」事業を実施する。
「ガストロノミーツーリズム」は、地域に根差した食の魅力に触れることを主目的としたツーリズム。欧米を中心に世界の多くの国で取り組まれている。日本では日本観光振興協会がその普及活動を進めている。
同推進機構の会長には東京都市大学教授の涌井史郎氏、副会長には日本観光振興協会理事長の久保成人、ぐるなび社長の久保征一郎、ANA総合研究所会長の浜田健一郎の3氏、理事長にはびゅうトラベルサービス顧問の見並陽一氏が就任する予定。
山口県長門市、北海道弟子屈町、秋田県大館市、福島県会津若松市、大分県別府市、大分県竹田市、熊本県天草市の各首長が設立発起人に名を連ねる。
事業として、ONSEN・ガストロノミーウォーキングコースの認定や情報発信などを行う。参加自治体では毎年1回以上のガストロノミーイベントを実施する計画で、11月19日に別府市でキックオフイベントを開催する予定。
今後、全国の温泉地とその所在する自治体を会員として認定し、5年以内に100自治体の会員化と毎年100回以上のイベント開催を目指す。
個人会員を中心に応援団「ONSEN騎士団(シュバリエ)」を結成。5年で3万人を目標とする。
設立発表会が9月23日にツーリズムEXPOジャパン2016の会場内で行われ、会長就任予定の涌井氏は「どこかでおいしい物を食べ、癒されたいというのは国民に共通した願望だ。人々の健康のために温泉資源を活用していく」と話した。