近年、観光と芸術を結び付けたイベント型のアートフェスティバルに人気が集まっている。その中で、六甲山を舞台に、今年で第3回となる「六甲ミーツ・アート芸術散歩2012」が9月15日から開催されている。この展示会は、六甲の山頂付近に、現代アート作品を点在して展示。入場者は、ピクニック気分で一連の作品を鑑賞できると好評だ。主催は、阪神総合レジャーと阪神電気鉄道。企画制作は、「箱根彫刻の森美術館」を運営する彫刻の森芸術文化財団。11月25日まで開催される。
出展アーティストは32組で、43作品を展示。漫画家のしりあがり寿氏や、画家でありながら数多くの彫刻作品も手掛ける加藤泉氏などの著名作家の作品に加え、若手の作品も数多くそろえた。「若手アーティストを育成する場にもしたかった」と彫刻の森芸術文化財団の坂本浩章副部長は話す。
屋外には、六甲山の魅力や景観を生かした彫刻作品などが展示される一方で、「六甲高山植物園」や「六甲オルゴールミュージアム」「六甲山ホテル」など、屋内に展示されている作品も多い。
パロディーを中心とした新しいタイプのギャグ漫画家として注目されているしりあがり氏の作品は屋内に展示されている。レストランをイメージした展示スペースのテーブルには、52型、46型、40型の液晶モニター11台を設置。そのモニターにアニメ映像を表示するほか、別室の展示スペースには、DLPプロジェクター3台を設置し、さまざま映像を壁に映し出している。
これらのモニターやプロジェクターはすべて業務用で、ホテル・旅館にデジタルサイネージ(電子看板)キット「美映(ミハ)エル」などを提案するNECディスプレイソリューションズが提供した。同社の業務用モニターやプロジェクターは、数多くの美術館、展示館に採用実績がある。
坂本副部長は、「モニターやプロジェクターは1日10時間、フル稼働するのでNEC製の業務用製品が欠かせない」と話している。
この件についての問い合わせ先は、NECディスプレイソリューションズ・国内販売本部(TEL03・5446・5230)。
しりあがり寿氏の作品