KNT―CTホールディングス(HD)は3月24日、同社取締役会を経て代表取締役専務の小山佳延氏が代表取締役社長に昇格する人事を発表した。現代表取締役社長の米田昭正氏は取締役会長となる。今年6月開催予定の定時株主総会と取締役会で正式に決定される。27日には記者会見を行い、小山氏は現行の構造改革の継続を含む同社の事業方針について説明した。
今回の異動は、24日に開催された近鉄グループホールディングスの取締役会で米田氏が同社代表取締役社長に内定したことに伴うもの。2019年6月のKNT―CT HD社長就任の翌年から、米田氏はコロナ禍対策に注力。希望退職を実施し、個人旅行店舗を閉鎖したほか、第三者割り当て増資による財務基盤の強化に着手する一方、営業面ではBPO事業をはじめとする非旅行業事業の取り扱い額増大に尽力した。
事業構造改革の最終段階として米田氏は、4月以降に(1)近畿日本ツーリストと同コーポレートビジネスの統合(2)個人旅行ウェブ会社「近畿日本ツーリストブループラネット」の新設(3)クラブツーリズムのさらなる企業改革の推進―を順次実施していく方針を示した。米田氏は「コロナ後の新たな経営に取り組む本年、さらなる発展に向けたかじ取りを託したい」と小山氏への期待を語った。
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