近畿日本ツーリスト(KNT)はこのほど、店頭でのウエディング商品の販売ツールとして、iPadを使った「ウエディングPad」を開発した。海外の婚礼会場の情報や現地での婚礼の流れなどを静止画像や動画で紹介するもの。KNTグループの店頭販売専門会社「KNTツーリスト」(KNTT)の首都圏、中部圏、関西圏の営業所に50台のウエディングPadを順次導入して販売担当者の説明の補足などに利用し、ウエディング商品の販売を後押ししたい考えだ。
KNTグループのKNTビジネスクリエイトがまいど日本(内田陽介社長)と共同開発した多機能言語コンシェルジュサービス「宿Pad」を基に、まいど日本からアプリケーションの提供を受けてコンテンツを開発した。
首都圏26カ所、中部圏9カ所、関西圏10カ所のKNTTの営業所に配置する。
ハワイ、グアムなどの海外ウエディングで人気の方面の情報を掲載。会場となるチャペルの外観、内観、パーティー会場の様子や料理の内容、周辺観光情報、参列者案内、現地での流れなどについての情報を検索、閲覧できる。パンフレットでは表現しにくい、時間ごとの会場の雰囲気の変化なども比較できる。
海外ウエディングにかかわる幅広い情報を盛り込むことで、多様化するニーズに販売員が対応するための支援ツールとして利用できるようにした。接客レベルの平準化、接客時間の短縮も狙う。
近藤基幸・個人旅行事業本部カンパニー販売戦略・お客さま開発部長は、「パンフレットでは随時反映しにくかった現地情報やウエディング会社の情報の変更、改修がしやすいのがiPad利用のメリット。お客さまと一緒になってウエディングを語るためのツールとして活用できれば」とウエディングPadによる販売拡大への意欲を示した。
掲載情報は年3回程度の頻度で更新する予定。今後は情報の充実だけでなくアプリケーションの拡充も図り、コンサル・コミュニケーションのためのツールとしての機能を充実させる考えだ。
接客の様子