JTBは、グループ全社を挙げ東北6県を対象とした「東北絆キャンペーン」を3月11日から9月30日まで実施する。国内旅行活性化キャンペーン「日本の旬 京都・びわ湖・奈良」も4〜9月に展開し、JTBとして初めて二つの全社キャンペーンを設定した。「震災から5年を迎える東北についてはことのほか力点を置いて増売する。旅館・ホテルの支援にもつながる」と大谷恭久JTB国内旅行企画社長。
対象地域は青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島の6県。食・温泉・祭りなど東北ならではの魅力を発信し、旅行需要の拡大による東北地域の活性化を目指す。
新たに「黄色いハンカチプロジェクト」を企画。宮城県山元町の被災エリアを語り部ガイドと訪れ、参加者が黄色いハンカチに東北への想いなどを記入し、旧小学校に設置した特設ポールに掲げて東北との絆を深める。
国内の個人旅行では、「東北新緑名勝地10選」の選定などで新緑のベストシーズンの魅力をPRする。小岩井農場の一本桜など、桜、祭、花火、秘湯・名湯をテーマとした商品も拡充。街あるきクーポンの設定やタクシープランの拡充で周遊型観光も促進する。
団体旅行では、地域の特性・特産物などを生かしてまちおこしに成功した地域を訪ねる「地恵のたび」商品や震災復興支援プログラム、防災学習プログラムを拡充する。
初めての「インバウンド誘客キャンペーン」としても位置付け、訪日外国人旅行者に向けた取り組みにも力を入れる。広域観光周遊ルート「日本の奥の院・東北探訪ルート」を主軸として定番観光地・コース化を目指し、中長期的に東北を訪れてもらえるよう、東北の魅力を世界に発信する。