日本政府観光局(JNTO)は11月28日、国際会議の誘致、開催の優れた功績をたたえる「国際会議誘致・開催貢献賞」の受賞会議を決定した。地方都市での開催会議を含む計13件を選定=表。誘致の部では富山市で2018年に開かれる学術研究分野の会議など6件、開催の部では恩納村(沖縄県)で15年4月に開かれたICT(情報通信技術)を活用して運営した国際会議など7件を表彰した。
誘致の部の受賞会議の一つが、18年8月に富山市で開かれる「2018年電磁波工学研究の進歩に関する国際会議」。参加予定者は千人で、うち外国人は50カ国・地域の500人。誘致に向けて国土交通相、総務相、観光庁長官、JNTO理事長、富山県知事、富山市長らが招請状を出すなど、オールジャパンの誘致活動を展開した。
広島市で17年6月に開かれる「第26回国際行動神経科学会年次大会」も誘致の部で受賞。参加予定者は320人で、うち外国人が15カ国・地域の225人。広島観光コンベンションビューローが米国での国際見本市で商談を行い、JNTOのキーパーソン招請事業などの支援制度を活用して誘致を成功させた。
開催の部の受賞会議、15年4月に恩納村で開かれた「CHEP2015」では、複数の会場で行われた会議の状況をどの場所からでも確認できるビデオシステムを導入するなどICTを効果的に活用した。15年7~8月に名古屋市で開かれた「国際第四紀学連合第19回大会」も受賞。大会に先立って東海地方の地質をテーマにした普及講演会を計5回開催し、地域住民との交流にも成果を上げた。
JNTOの国際会議誘致・開催貢献賞は、08年度に創設され、今年度が9回目の開催。コンベンション有識者で構成される審査委員会での審査を経て選出した。