JITSA、中国人らに旅程管理研修


 日本インバウンド観光支援協会(=JITSA、東京都新宿区、藤野公孝会長)は1月30、31日の2日間、訪日中国人観光客の案内業務にあたる旅行会社社員らを対象にした「旅程管理研修」を東京・西新宿の新宿ニューシティホテルで開いた。

 中国人7人、台湾人12人、帰化して日本国籍を取得した元中国・台湾人4人の合計23人が受講。日本添乗サービス協会(TCSA)発行のテキスト「旅行業法令と約款・添乗員の地位と責任」「国内添乗業務」「添乗員の基本教本」で学び、旅程管理研修を修了した。

 観光経済新聞の取材に応じた同協会の西野進事務総長は「日本でガイド業務を行うためには観光庁長官が実施する通訳案内士試験に合格し、都道府県に氏名、住所などを登録する必要がある。日本政府観光局(JNTO)は毎年9月に北京、ソウル、台北で同試験を行っているが合格率は10%程度と低く、仮に合格しても保証人をたてないと都道府県に登録することができないため、合格者がスルーガイドとして訪日しても無資格ガイドと見なされてしまう」と現制度の問題点を指摘。その上で「通訳案内士試験を受験する日本人は英語が中心。中国語、韓国語の通訳案内士は圧倒的に不足している」と話した。

 また、今回の研修の狙いについては「通訳案内士の養成には時間がかかる。まずは国内旅程管理主任者の資格を取得してもらい、全体の底上げを図っていきたい」と説明した。

 日本インバウンド観光支援協会は、訪日観光旅行の円滑化、適正化などを目的に昨年10月25日、元国土交通大臣政務官で前参議院議員の藤野公孝氏を会長に設立された一般社団法人。今回の研修が最初の事業活動となった。次回の旅程管理研修は、3月2、3、4日の3日間、韓国・ソウルで行う。

 同協会は、日本に訪日観光客を送客する韓国、中国、香港、台湾など東アジア圏の旅行会社と、日本の旅館・ホテルをインターネット上で直接結びつけるビジネスマッチングサイトを現在開発中。3月に開設する予定だ。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒