日本音楽著作権協会(JASRAC)は18日、2021年度の事業報告と22年のJASRAC賞を発表した。昨年に続きインタラクティブ配信が好調で「徴収額」は20年度実績との比較で増額となった。
徴収額は、20年度実績額と比べて40億8千万円増となった。新型コロナウイルス感染症が依然として大きな影響を及ぼし飲食店、カラオケ利用施設などでは厳しい状況が続いた。一方で、急速に進んだデジタル化・オンライン化を追い風にインタラクティブ配信が好調を維持。加えて、開催制限などが一部緩和された演奏会等も復調の兆しを見せたことなどから、全体としては20年度実績額を上回り、19年度に次ぐ過去2番目の実績額を達成した。
分配額は、20年度実績額と比べて46億6千万円減となった。新型コロナウイルス感染症の影響により演奏等、通信カラオケ等が大きく減少した一方、インタラクティブ配信が好調を維持。全体としては、過去最高だった20年度実績額には届かなかったものの、19年度に次ぐ過去3番目の実績額を達成した。
併せて発表された2022年JASRAC賞の金賞は、昨年に続きLiSAさんの作詞、草野華余子さん作曲のアニメ楽曲「紅蓮華」が選出された。
JASRAC賞は、音楽配信、カラオケ、CMでの利用など、前年度にJASRACから著作物使用料の分配額が多かった作品の作詞者、作曲者、音楽出版社の功績と栄誉を称え表彰するもので、今回が40回目。
また、銀賞は「炎」、銅賞は「ドライフラワー」、国際賞は「NARUTO―ナルト―疾風伝BGM」、外国作品賞は「Dynamite」が、それぞれ受賞した。
2022年度JASRAC賞の贈呈式