HIS、ユニゾホールディングスにTOB 「ホテル100軒構想」へ加速か


説明する澤田会長兼社長

 エイチ・アイ・エス(HIS)は10日、不動産、ホテル事業を手掛けるユニゾホールディングス(HD)に公開買付(TOB)を実施すると発表した。HISは昨年9月からユニゾHDの株式を市場内取引で取得し、現在は株式を4.79%保有し、筆頭株主となっている。7月11日から8月23日まで普通株式1株につき3100円で買い付けを行い、45%までの買い増しを目指す。買付予定株数は1375万9700株。ユニゾHDとの協業で、2023年までに目指す「ホテル100軒構想」、不動産事業の拡大に向けた「ビヨンド100軒」などの実現を加速する。

 HISは、同日開催した記者会見で今回のTOBについて、敵対的買収ではなくユニゾHDとの協力関係の構築により、ホテル事業や不動産事業の拡大を加速させ、相互の企業価値向上につながると説明。また、業務提携、資本提携が実現することで、HISの送客によるホテル稼働率の上昇など、双方の事業にメリットが出ると述べた。

 TOBでのユニゾHDへのメリットとしては、オンライン、法人、訪日など、HISの旅行事業リソースを有効活用し、ユニゾHDが経営するホテルの稼働率や収益性の向上、HISの海外拠点や情報ネットワークを使ったユニゾHDのホテル事業のスムーズな海外展開の実現を挙げている。

 澤田会長兼社長は「ホテル事業を世界的な構想にするには、ユニゾHDのノウハウがプラスになる。また、ホテル1千軒計画もある。イールドマネジメントなどユニゾHDのノウハウが足せればより事業が加速する」とTOB成立への期待を語った。両社の協業が成立すると、HISが稼働する33軒と建設、交渉中の34軒にユニゾHDが運営する25軒が加わり、計92軒、国内主要ホテルチェーンで第9位となる。

 これまで、ユニゾHDに対しホテル、不動産事業などで業務提携を持ちかけたが、ユニゾHDは応じていない。TOBが成立した場合、当面はユニゾHDのブランド名は残す方針だ。

 ユニゾHDは16日に特別委員会を設置を発表。対応を検討し、28日までに意見を表明する。

説明する澤田会長兼社長

 
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