G20観光大臣会合、「北海道倶知安宣言」を採択

  • 2019年11月5日

北海道倶知安町で開かれたG20観光大臣会合(10月26日、ニセコHANAZONOリゾートで)

持続可能な観光推進

地方誘客、デジタル活用も促進

 G20(主要20カ国・地域)観光大臣会合が10月26日、北海道倶知安町で開かれた。会合では、観光が世界の経済成長をけん引し、国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献することを確認。観光客と地域社会の双方に恩恵をもたらす持続可能な観光マネジメントの推進、観光へのデジタル技術の活用を盛り込んだ「北海道倶知安宣言」を採択した。

 観光大臣会合をG20の正式な閣僚会合として開催するのは日本が初めて。招待国などを含めて31の国・地域、国際機関から観光施策を担当する大臣や幹部が参加した。

 会合では、観光が世界のGDPの約10%を占め、今後、最も成長が見込まれる経済活動であることを確認。自然環境や文化遺産の保全、女性や若者の雇用、人的交流による国際相互理解など、社会、経済の持続可能な成長に観光が貢献するとの認識を共有した。宣言には、SDGsの国際目標17項目全ての達成に観光を通じて取り組むことを明記した。

 各国共通の課題として、観光振興を通じた地方の活性化、観光客の過度な増加が地域に悪影響を及ぼすオーバーツーリズムへの対策などを議論。議長を務めた赤羽一嘉国土交通相は、会合後の記者会見で「世界の観光が急成長する中、『住んでよし、訪れてよし』の地域を実現するため、世界各地で観光客と地域住民の双方に配慮した持続可能な観光マネジメントが求められている」と指摘した。

 宣言には、観光客と地域社会の双方に恩恵をもたらす観光マネジメントについて、自然や文化財などの地域資源を観光に生かすとともに、活用から生まれる利益を地域資源の保護、地元経済の活性化につなげていく「責任ある観光」の促進として盛り込んだ。各国の地方部の振興についても、特定の都市や観光地域だけでなく、多様な地域への誘客を促進する重要性を明記した。

 持続可能な観光を支える産業や人材の育成に向けては、技術革新や起業を促進し、特にデジタル技術の活用を進めることを掲げた。観光産業の生産性向上、観光客の体験の質向上などのため、デジタル技術を最大限に活用する。観光データの収集・共有、移動の利便性向上、観光客の安全・安心確保などへのデジタル技術の活用も期待した。

 会合の成果について赤羽国交相は「経済成長のけん引と持続可能な開発目標への貢献という観光の役割について改めて確認するとともに、持続可能な観光マネジメント、観光のデジタル化という各国共通の課題について有意義な意見交換が行われ、世界の観光政策の発展に向けて新たな一歩を踏み出すことができた。わが国も今回の成果を踏まえて観光先進国に向けた取り組みを加速させたい」と述べた。

 会合では宣言の付属書として、日本の提案に基づいて二つの行動計画を採択した。「観光の強靭(きょうじん)性向上に関する行動」には、自然災害に伴う観光分野の危機管理や復興に関して各国の経験や知見を共有することを盛り込んだ。「観光分野における女性活躍推進に向けた行動」には、G20大阪首脳宣言に明記された「女性のエンパワーメント」を踏まえ、性別による職域分離、賃金格差の是正、女性のキャリア開発や起業を促進することを掲げた。

北海道倶知安町で開かれたG20観光大臣会合(10月26日、ニセコHANAZONOリゾートで)

 

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