DMOに自主財源を 入湯税超過課税に着目


 観光庁は、観光地域づくり法人(DMO)の重要課題の一つである安定的な運営資金の確保について、財源開発の手法などを解説した「DMOにおける自主財源開発手法ガイドブック」を作成した。DMOの財務責任者をはじめ地域の観光関係者に向けた手引き。現状と課題を整理した上で、入湯税、宿泊税などを含めて具体的な財源開発に関する考え方をまとめている。ガイドブックの内容を複数回に分けて紹介する。

 DMOの財源開発の選択肢の一つになり得るのが入湯税だ。地方税法に規定される法定目的税で、市町村が鉱泉浴場の入湯客に対して課す。法律上で定められた四つの使途は、(1)環境衛生施設の整備(2)鉱泉源の保護管理施設の整備(3)消防施設その他消防活動に必要な施設の整備(4)観光の振興(観光施設の整備を含む)。2018年度時点では、全国992の市町村が導入している。

 ◆入湯税の仕組み

(1)納税義務者は入湯客。鉱泉浴場の利用時に支払う。

(2)特別徴収義務者である宿泊施設などの鉱泉浴場経営者等が、徴収した入湯税を自治体に申告納税する。

(3)自治体では入湯税の税収について議会の予算承認を経て、入湯税の使途に沿った事業の経費として支出する。

 入湯税をDMOの財源にするには、自治体から委託費、補助金などの形で受け取ることになる。

 ◆入湯税超過課税

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