アジア太平洋観光交流センター(APTEC、本田勇一郎理事長)はこのほど、伊勢市と共同で、同市で「伊勢観光交流ワークショップ(研究集会)」を開いた。地域住民や観光、行政関係者ら約80人が参加し、伊勢神宮で20年に一度行われる「式年遷宮」を生かした観光とまちづくりについて話し合った。
「観光まちづくりの考え方」をテーマに基調講演した西村幸夫・東大大学院教授は、「観光とまちづくりがこれまでになく接近している」と述べるとともに、観光客が増えている地域の具体例を挙げ、「そこに共通する官民一体となった景観保全の取り組みが重要」と指摘した。
パネルディスカッションでは、高橋徹・NPO法人伊勢河崎まちづくり衆理事長をコーディネーターに、山中一孝・伊勢観光協会青年部副部長、松月清郎・御木本真珠島取締役らが参加し「遷宮と伊勢のまちづくり」について意見を述べた。
議論のまとめとして高橋氏は「1300年続いてきた遷宮を始めとする伊勢の精神性、ものづくり文化を、自信を持って世界に発信していくことが必要」と強調した。
約80人が出席したワークショップ