8月の訪日外客数は過去最多に


 2016年8月の訪日外客数(推計値)は、前年同月比12.8%増の204万9千人となった。日本政府観光局(JNTO)が9月21日に発表した。夏季休暇に伴う旅行シーズンの需要が堅調で、8月として過去最高を記録し、前の月(7月)に続いて1カ月間で200万人を超えた。累計では、昨年より約2カ月前倒しで1500万人を超え、1〜8月では前年同期比24.7%増の1606万人となった。

 8月は、東アジア発を中心とするクルーズ船の寄港増加、航空路線の新規就航や増便、継続的な訪日プロモーションの効果などがプラス要因。重点市場では、シンガポール、インドネシア、ロシアを除く17市場が8月として過去最高。このうちイタリア、スペインは1カ月間の最高値を記録した。

 中国は14.5%増の67万7千人で、1カ月間の最高値を記録した前の月(7月)に次ぐ過去2番目の実績となった。クルーズ船の増加や、吉祥航空の南京—関西線の新規就航など航空路線の拡充が旺盛な訪日需要を下支えした。

 他の東アジアの市場は、韓国が17.4%増の45万8900人、台湾が6・1%増の33万3200人、香港が12.6%増の15万9300人。台湾は、円高傾向に加え、航空会社のストライキなどによる減便が影響して、伸び率が1桁台にとどまった。

 東南アジアでは、最大市場のタイが10.9%増の3万4700人。スクート航空やタイエアアジアXなどのLCC(格安航空会社)の利用が好調だったほか、今年は祝日の関係で3連休があり、訪日旅行需要の創出につながった。フィリピンは17.6%増の1万7400人、ベトナムは24.9%増の1万7200人、マレーシアは26.0%増の1万5500人だった。

 欧米豪では、米国が15.4%増の8万8800人で、8月末に2千人規模の報奨旅行が催行されたことも訪日客数を押し上げた。フランスは、日系航空会社との共同訪日キャンペーンなどが奏功し、11.8%増の2万3700人。英国は、家族旅行の需要が増加したが、円高が直前予約に影響したとみられ、5.1%増の2万1500人。イタリアは10.5%増の1万8400人で、ドイツの訪日客数(1万4200人)を上回った。豪州は訪日クルーズの好調、航空路線の拡充などで8.5%増の1万9400人だった。

 16年1〜8月の累計について訪日客数上位の市場を見ると、中国が前年同期比34.0%増の448万5千人で最多となった。以下は、韓国が同28.8%増の328万9千人、台湾が同16.9%増の288万6千人、香港が同22.2%増の121万2千人、米国が同19.9%増の81万8千人、タイが同14.8%増の58万2千人などとなっている。

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