7月訪日客、月間最高の299万人


中国が100万突破、欧米堅調

 2019年7月の訪日外国人旅行者数は、前年同月比5.6%増の299万1千人となり、1カ月当たりで過去最高を記録した。日本政府観光局(JNTO)が21日に発表した推計値。中国が1カ月間で初めて100万人を突破するなど好調。欧米豪なども堅調だった。日韓関係が悪化する中、韓国は7.6%減の56万1700人となった。

 政府の訪日旅行促進の重点市場20カ国・地域のうち、中国が月間で最高、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペインの13市場が7月として過去最高だった。

 韓国は、日韓関係の悪化に伴い訪日旅行の予約キャンセルや予約控えが一部で発生したとみられる。日本政府が韓国向けの輸出管理の見直しを7月1日に発表して以降、訪日旅行を控える動きが出た。加えて従来からの旅行先の多様化、韓国経済の低迷なども影響した。

 中国は19.5%増の105万500人。夏季の旅行需要の高まり、航空路線の新規就航や増便、個人観光査証の要件緩和などで大幅な伸びを示した。

 台湾は、航空路線の地方への就航などのプラス要因はあったが、エバー航空(台湾)のストライキなどの影響があり、0.3%減の45万9200人。香港は4.4%減の21万6800人で、休日の日並びや景況感の悪化のほか、現地での大規模デモが影響している可能性がある。

 欧米豪の重点市場9カ国の合計は、JNTOが継続的に展開している訪日プロモーションの効果などで6.9%増の34万1600人だった。米国が6.9%増の15万6900人、豪州が3.1%増の3万4900人、フランスが4.0%増の3万4600人、カナダが7.5%増の2万9300人、英国が9.0%増の2万8900人など。

 東南アジア・インドの重点市場7カ国の合計は6.7%増の23万4900人だった。航空座席供給量の増加などでベトナムが21.8%増の4万800人、フィリピンが30.5%増の3万7800人、シンガポールが1.5%増の2万1700人。一方でタイは、タイ経済の減速傾向に加え、価格競争を回避するための訪日旅行商品の販売控えなどが一部にあり、1.6%減の7万3200人だった。

7月の出国日本人 前年同月比7%増

 JNTOが21日に発表した19年7月の出国日本人数(推計値)は、前年同月比6.5%増の165万9200人だった。19年1~7月累計は、前年同期比8.3%増の1120万1500人となった。

 
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