訪日外国人の今年7〜9月期の旅行消費額が前年同期比81.8%増の1兆9億円となり、四半期として初めて1兆円を突破した。観光庁がこのほど発表した訪日外国人消費動向調査の速報。買い物代などの旅行支出が高い中国人旅行者数が増加したことなどが要因だ。
費目別の消費額は、買い物代が4039億円で消費額全体の40.4%に上った。宿泊料金は2606億円で26.0%だった。他は飲食費が1843億円(構成比18.4%)、交通費が1132億円(同11.3%)、娯楽サービス費が337億円(同3.4%)。
国・地域別の旅行消費額は、中国が152.4%増の4660億円(構成比46.6%)、台湾が48.1%増の1389億円(同13.9%)、韓国が51.0%増の799億円(同8.0%)、香港が128.7%増の800億円(同8.0%)、米国が14.9%増の452億円(同4.5%)など。
消費額の約半分を占める中国は、期間中の旅行者数が112.4%増の166万人で、1人当たりの旅行支出が18.8%増の28万788円だった。旅行支出のうち買い物代は18.3%増の14万3620円、宿泊料金は5.6%増の5万4267円だった。
全市場平均の旅行者1人当たりの旅行支出は、前年同期比18.3%増の18万7165円となった。中国以外の国・地域では、香港が30.0%増の19万2545円、米国が1.2%減の17万9682円、台湾が10.5%増の14万2005円、韓国が4.8%増の7万7048円など。1人当たりの旅行支出を費目別に見ると、買い物代が42.4%増の7万5535円、宿泊料金が0.8%減の4万8731円。
旅行支出は、観光・レジャー、業務などの旅行目的、滞在日数の長短で左右される。観光・レジャー目的に限って1人1泊当たりの旅行支出を国・地域別に見ると、中国が4万3844円、香港が3万4218円、台湾が2万5983円、韓国が2万166円、米国が1万8424円など。