帝国データバンクによると、今年6月の全国企業倒産（負債1千万円以上の法的整理）は806件、前年同月比9.8％増と、2カ月ぶりに増加した。法的整理手続きが滞留していた前月からの反動もあり、今年最多となった。
負債総額は1264億3800万円で、同57.3％増と、2カ月ぶりに増加した。
件数を業種別に見ると、7業種中5業種で前年同月を上回った。
業種中分類別では、「旅館、その他宿泊所」が同350.0％増の18件と大きく増加した。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響もあり、小売業は同19.9％増の193件で、うち飲食店が同60.7％増の90件と大きく増加した。
サービス業は22.8％増の205件で、6月としては2010年6月以来10年ぶりに200件を超えた。
観光関係の大型倒産は、旅行業のホワイト・ベアーファミリー（大阪府、負債約278億円、民事再生法）、旅館経営の義馬（福井県、負債約14億6100万円、特別清算）、宿泊施設経営のアジア企画（長野県、負債約8億円、破産）が報告されている。
