5月の訪日外客、49%増の72万人


 5月の訪日外客数は、前年同月比48.6%増の72万2千人だった。日本政府観光局(JNTO)がこのほど推計値として発表した。昨年5月の新型インフルエンザなどに起因する落ち込みから回復。5月として過去最高だった08年の73万6千人に次ぐ実績。前年同月比では昨年11月以降、7カ月連続で増加している。1〜5月累計では前年同期比32.0%増の352万5千人となった。

 ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)重点15市場の5月の実績は、すべての市場で前年同月を超えた。中国、香港、カナダ、フランス、ドイツ、インドは5月として最高記録を記録した。

 中国は86.4%増の11万3千人で、5月としては初めて10万人台を記録した。国内経済が順調なほか、VJC事業の広告宣伝により5月に桜が満開となる北海道への旅行需要などが喚起されたとみられる。個人観光査証の4月の発給件数は2801件に上った。ただ、直行便の就航を契機に、旅行先として台湾が定着しており、ツアー価格も低廉化してきたという。

 韓国は71.0%増の20万2千人と大幅に回復。ただ、5月としては08年の22万9千人、07年の21万1千人の実績には届かなかった。今年3月以降、日韓間の地方路線を含む航空便が増加しているが、訪日旅行需要の拡大に対し、「一部で座席不足が生じ、需要に供給が追いつかない状況」(JNTO)。

 台湾も景気は回復基調にあり、62.5%増の11万4千人。5月としては08年、05年に次ぐ過去3位の実績だった。

 香港も好調で47.3%増の4万1千人。4万人台を記録したのは5月としては初めてだった。

出国日本人数は 24%増の129万人
 5月の出国日本人数は、前年同月比24.0%増の128万5千人となり、3カ月連続の増加となった。

 ゴールデンウイークの曜日配列の良さ、上海万博の開催などがプラス要因。新型インフルエンザの影響などによる昨年5月の落ち込みから回復した。

 
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