国際観光振興機構(JNTO)によると、4月の訪日外客数は前年同月比6.3%増の71万4千人となり、4月単月では初の70万人台を記録した。ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)効果に加え円安、職場旅行の需要増などもあり、特にタイ、韓国、フランスからの訪日客が大幅に増加した。1~4月で比較しても前年同期比11.3%増の伸びを示した。
市場別に見ると、韓国は4月単月では過去最高で同17.1%増の19万人を記録した。円安基調に加え、旅行会社の値下げ競争などが後押しした。また、「日本の地上経費に対する割安感、ノービザによる手軽さから温泉、ショッピング、ゴルフなどを目的とした観光客が増加傾向にある」とJNTO。
一方、台湾は同3.3%減の12万4600人。桜ツアーが今年は開花時期が早まったため、桜を目的とした団体旅行需要が3月へシフトした影響や、地方チャーター便の小型化などで伸び悩んだようだ。
中国は4月単月では初の8万人台に達し、同8.3%増の8万100人。5月1日からのメーデー休暇に向けた早期需要増や査証発給地域拡大の効果などが訪日客増につながった。
香港は同9.7%増の3万8100人。沖縄へのチャーター便などにより、4月単月では過去最高を記録した。
米国は同2.0%減の7万4800人。「訪中旅行の需要に押されて訪日客が減少した」という。
そのほか、英国が同6.9%減の2万900人、ドイツが同3.6%減の1万800人、フランスが同16.1%増の1万5200人と好調。
出国日本人数は、同1.2%増の129万5千人。「円安の影響で出国日本人数が伸び悩んだ」(JNTO)としている。