栃木県日光市の4つの観光協会が合併を決めた。12月1日に新法人「日光市観光協会」を発足させる。合併するのは日光観光協会(新井俊一会長)、鬼怒川・川治温泉観光協会(庄田忠司会長)、湯西川・川俣・奥鬼怒温泉観光協会(小松正義会長)、今市観光協会(福田幸信会長)。新法人の会員数は約900。栃木県内で最大の観光協会が誕生する。
4つの観光協会が参加する日光地区観光協会連合会(増渕正男事務局長)は3月27日、合併協定書調印式を日光東照宮晃陽苑で行った。各観光協会の会長が協定書に署名。続いて斎藤文夫日光市長、斎藤俊夫市議会議長が立会人として署名した。約100人の出席者全員が万歳三唱で合併の正式決定を祝った。
現在の日光市は2006年3月に5市町村が合併して誕生。合併後、足尾観光協会が10年11月に日光観光協会と統合したが、旧4市町村の観光協会はそれぞれに存続していた。4つの観光協会は11年4月に合併検討委員会を発足。88回の協議を経て合意に至った。
新法人の正式名称は「一般社団法人日光市観光協会」。現在の日光観光協会が持つ一般社団法人格を継承する。合併時の本部は市役所内に置かれている日光地区観光協会連合会の現本部とし、4つの観光協会の現事務所は、新しい観光協会の地域事務所に位置づける。新法人の会長、副会長は今後の協議の中で決定する。
日光観光協会の新井会長は「各地域が有機的に連携することで、大きな癒しの観光地づくりをすすめたい」とあいさつ。
日光市の斎藤市長は「日光ブランドをさらに強化する。市は観光協会をこれまで以上にサポートしていく」と宣言した。
合併メリットについては、新井会長が「4協会が別々に行っていた国内外への誘客プロモーションを統合することでオール日光での売り方ができる」、斎藤市長が「観光地間の競争に勝ち抜くにはスケールメリットが必要だ。インバウンド誘客のターゲット地域もこれまでの東アジア中心からさらに広げていく」とそれぞれ語った。
(右から)福田会長、庄田会長、斎藤市議会議長、斎藤市長、新井会長、小松会長