3月宿泊者数、前々年比で47%減 宣言などが影響


 観光庁が4月28日に発表した2021年3月の全国における宿泊施設の延べ宿泊者数(第1次速報値)は2726万人泊だった。新型コロナウイルス感染症の影響が出始めた20年3月との比較では13.9%増だが、コロナ禍前の19年3月と比べると46.7%減となった。年末からの「第3波」の感染再拡大に伴う2回目の緊急事態宣言の発令、解除などが旅行動向に影響した。

 21年1月に発令された緊急事態宣言は、栃木県が2月7日まで、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡の6府県が2月28日までで解除された。東京、千葉、埼玉、神奈川の4都県は3月21日までで解除された。

 コロナ禍前の19年同月の延べ宿泊者数と比較した増減を見ると、21年1月が59.5%減、2月が59.5%減、3月が46.7%減だった。3月は緊急事態宣言解除の影響で1、2月よりは上向いたが、依然として需要は低調だった。

 21年3月の延べ宿泊者数の内訳は、日本人が2696万人泊となり、20年3月比で18.2%増、19年3月比で35.2%減だった。外国人は30万人泊で、20年3月比で73.9%減、19年3月比で96.9%減。

 日本人だけの延べ宿泊者数の19年同月比の推移を見ると、Go Toトラベル事業が本格実施されていた20年11月には16.1%減と回復が見られたが、年末からの第3波の感染拡大で21年1月、2月はそれぞれ約49%減に悪化。3月は35.2%減だった。

 21年3月の全国における宿泊施設の客室稼働率(第1次速報値、カッコ内は20年3月比、19年3月比の順)は全体が34.3%(1.9ポイント増、29.1ポイント減)。施設タイプ別では、ビジネスホテル45.5%(2.9ポイント増、31.7ポイント減)▽シティホテル32.0%(2.3ポイント増、49.0ポイント減)▽リゾートホテル26.0%(1.5ポイント増、34.7ポイント減)▽旅館22.7%(0.8ポイント増、17.1ポイント減)▽簡易宿所12.9%(2.9ポイント減、18.4ポイント減)。

 21年3月の数値は第1次速報値で、5月末に公表予定の第2次速報値で変更の可能性がある。

 
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