「ゴーヤーチャンプルー」をコース料理に昇華——星のや沖縄、イタリア技法で琉球の食文化を紐解く秋冬メニューを提供


 星のや沖縄は2026年10月16日、沖縄の郷土料理「ゴーヤーチャンプルー」をイタリア料理の技法で解体・再構築した新たなシグネチャー料理を中心とする「琉球ガストロノミア〜Bellezza〜」秋冬メニューの提供を開始する。提供期間は2026年10月16日から2027年2月28日まで。料金は1名15,730円(税・サービス料込、宿泊料別)で、宿泊者を対象に公式サイトで前日まで予約を受け付ける。

沖縄の知恵が凝縮された郷土料理を新たな視点で

 「ゴーヤーチャンプルー」は、「チャンプルー(混ぜ合わせる)」という名が示す通り、多様な食材の調和と、沖縄の風土・歴史、そして「医食同源」の知恵が集まる食文化の象徴的な料理だ。

 強い日差しを浴びて育つゴーヤーを主役に、島豆腐や豚肉を組み合わせ、身近な食材で身体を調えてきた島人の工夫が凝縮されている。

 沖縄で古くから伝わる「食はクスイムン(薬=身体を調えるもの)」という教えのもと、かつて島の人々は「命草(ヌチグサ)」や旬の食材を日々の食卓に取り入れ、健やかに生きる知恵を重ねてきた。この思想を今に伝える歴史的文献として、1832年に琉球王府の医官・渡嘉敷親雲上通寛によって著された食医学書「御膳本草(ごぜんほんそう)」がある。沖縄の食材が持つ効能や適切な調理法、身体を調える食の知恵が記されており、今回のメニュー開発にもその思想が深く根づいている。

 星のや沖縄では、受け継がれてきたこの食文化を洗練された一皿として再解釈し、沖縄の魅力を伝える新たなシグネチャー料理として提案する。

技法と美意識が際立つシグネチャー料理「ゴーヤーチャンプルー」

新たなシグネチャー料理「ゴーヤーチャンプルー」は、見た目も華やかに繊細な仕立てで器を彩る一皿だ。

 豚の出汁と濃厚なザバイオネソースが、チャンプルー特有の食材の調和を表現。底に広げたゴーヤーのパウダーがアクセントとなり、苦味・旨味・コクが豊かに広がる構成となっている。

 馴染み深い郷土料理の要素を紐解き、イタリア料理の技法で再構築することで、沖縄の食文化に深くフォーカスした新たな食体験を生み出している。

 栄養素の面からも、この料理の意義は深い。加熱に強いビタミンCをはじめ、胃腸の働きを助けるモモルデシンやカリウムを豊富に含むゴーヤー、タンパク質豊富な島豆腐、豚肉など、気候風土に適した「医食同源」の理にかなう食材の組み合わせが、科学的な裏付けとともに一皿に表れている。寒さや乾燥で体調を崩しやすい秋冬の季節に向け、素材の合わせ方や歴史的背景に着目した構成だ。

全4品で紐解く、琉球の食の奥深さ

 コースは全4品で構成される。

 最初に供されるのは「クスイムン」と名づけられた7つの前菜盛り合わせだ。伝統の籠「バーキ」に沖縄の恵みを詰め込んだ小さな前菜で、医食同源の思想を凝縮した開幕を飾る。

 続いて「イカ墨のキタッラ アオリイカと夜光貝のトマトソース」が登場する。イタリア料理の技法を沖縄の食材に融合させた一皿で、コースの流れにリズムを与える存在だ。

 3品目にシグネチャー料理「ゴーヤーチャンプルー」が供される。コースのクライマックスを飾るこの料理こそ、今回の秋冬メニューの核心だ。

 締めくくりは「バナナのミッレフィオーレ」。南国の甘みが広がるデザートで、沖縄の食文化の豊かさを余韻として伝える。

 一皿ずつ栄養素に着目し、沖縄の食文化や「御膳本草」の教え、職人の技法をより深く味わう特別な時間を演出する構成となっている。

 仕入れ状況により、料理内容や食材が一部変更になる場合がある。

総料理長と星のやブランドを牽引する料理長が結集

 今回のメニュー開発を主導したのは、2021年に星のや沖縄の総料理長に就任した政井茂氏だ。

 素材の持つ可能性を最大限に引き出す調理法を見極め、「この土地ならではの食材との出会い」を大切にしながら研鑽を積んできた人物で、沖縄では食材の可能性だけでなく特有の食文化にも見識を広げ、新たな料理を日々探究している。

 また、シグネチャー料理の開発に際しては、星のやブランドを牽引する浜田統之料理長も参加。イタリア料理の発想に、細部まで美しさにこだわった星のやを代表する料理長たちの知恵と技法が一皿に表現されている。

沖縄の上質な手仕事がダイニングを彩る

 食の体験を包み込む空間にも、沖縄の文化が息づいている。

 高い天井と青と白を基調としたダイニングは、海のすぐ側に位置しながら窓を全てオープンにせず、海を感じながらもテーブルの上に意識が向き、食事をゆっくり楽しめる空間設計が施されている。

 工房を巡りセレクトされた沖縄の焼き物「やちむん」のほか、草編みの民具「バーキ」、漆を施した木の皿など、沖縄の手業が創りだすぬくもりある美しい器がダイニングを優雅に演出する。

 地元作家による器やオブジェが料理を彩り、食材・技法・器が三位一体となった体験が実現している。

星のや沖縄について

星のや沖縄は、沖縄県中頭郡読谷村儀間474に所在する。

 「海と共に暮らす、琉球文化を昇華させた『グスクの居館』」をコンセプトに、沖縄の史跡から発想を得た「グスクウォール」と自然海岸に囲まれた敷地の中に、色彩豊かな畑と庭、海に臨む客室や沖縄文化を体験する道場が広がる、沖縄の贅沢を集めた海岸線に沿うリゾートだ。

 客室数は100室。チェックインは15時、チェックアウトは12時。宿泊料金は1泊170,000円〜(1室あたり、税・サービス料込、食事別)。那覇空港から車で約1時間のアクセスで、空港リムジンバス(有料)も利用可能だ。

 「琉球ガストロノミア〜Bellezza〜」秋冬メニューの予約・詳細は、星のや沖縄公式サイト(https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyaokinawa/)で確認できる。

 
 

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