「九州応援割」10月から 熊本、鹿児島は補助率引き上げ 政府が支援パッケージ決定


 政府は8月27日、熊本地震からの復旧、復興を支援する「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」をまとめた。観光復興の施策では、九州全域で宿泊予約キャンセルが多発したことから、国が補助金を交付し、熊本県をはじめ九州7県における旅行・宿泊費用を割り引く「九州ふっこう応援割」を実施。正確な情報発信、風評被害の防止に向けて訪日プロモーションも強化する。8月28日には予算措置として2026年度予算の予備費の使用を決定。「九州ふっこう応援割」などの観光施策に154億9600万円を充てる。

 政府は支援パッケージで、「九州地方における観光復興をいち早く遂げるため、旅行・宿泊料金の割引支援策を実施し、観光需要を喚起する」として「九州ふっこう応援割」の実施を正式決定した。

 「九州ふっこう応援割」は、九州地方における1泊以上の旅行・宿泊商品を対象に料金の割引を支援。補助率は1人1泊当たり50%で、キャンセルによる観光への影響が大きい熊本県、鹿児島県への旅行・宿泊は60%に設定する。

 割引の上限額(1旅行・1人当たり)は、1泊の宿泊単体商品・交通付き宿泊旅行商品が2万円、2泊以上の交通付き宿泊旅行商品が3万円、宿泊地が2県以上にまたがる周遊型旅行商品が3万5千円。

 割引対象の期間は10月1日宿泊分からを想定しているが、予約開始日、割引対象の期間の詳細は各県が設定。割引方法や対象宿泊施設など、制度の詳細についても各県から発表する。

 事業の枠組みは、観光庁が九州各県に補助金を交付。各県が旅行会社や宿泊施設に割引価格の差額分を交付する。事業者は旅行者に対して割引価格で商品を販売する。

 支援パッケージにおける観光復興の施策では、「九州ふっこう応援割」以外に、風評対策として宿泊・観光施設などの運営・営業状況に関する正確な情報発信、九州全域の誘客につながる訪日プロモーションを実施することや、復旧後の誘客を促進するための観光コンテンツ造成を支援することが盛り込まれた。

 また、支援パッケージでは、2次避難に関して、災害救助法に基づき、旅館・ホテルなどを借り上げて避難所とする場合、国が最終的に費用負担する際の利用額基準を、特例的に8月中は1万1千円から1万8千円に引き上げることを決めた。「今後も実勢に応じた弾力的な基準の見直しを行うことにより、ホテル・旅館等への2次避難の取り組みを支援する」としている。

 観光産業に限らない、中小・小規模事業者への支援策では、施設・設備の復旧について自治体連携型補助金などを通じて「なりわい再建支援補助金」並みの高い補助率で支援を行う。日本政策金融公庫などによる災害復旧貸付では、中小企業に係る局地激甚指定を受けた市町を対象に特段の措置として0.9%の金利引き下げを行う。雇用維持に向けては、雇用調整助成金について特例措置を講ずる。

 
 

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