株式会社JTBは8月17日、2025年の日本人海外旅行マーケットの実態をまとめた「JTB海外旅行レポート2026 日本市場における海外旅行のすべて」を発行した。1988年以来、39回目の発行となる。2025年の海外旅行者数は前年比13.3%増と順調に回復しているものの、2019年比では26.6%減にとどまり、完全回復にはなお時間を要する実態が明らかになった。一方、20代女性の出国率は34.0%と突出して高く、日本人の海外旅行市場を牽引している姿も浮き彫りになった。
旅行者数は1,473万人超 それでも2019年の水準には届かず


2025年における海外旅行者数は1,473万2千人。前年比13.3%増と順調な増加が続いているが、2019年比では26.6%減という水準にとどまっている。
レポートでは海外旅行者数の長期的な推移も収録。1964年の海外観光旅行自由化以来、市場は拡大を続けてきたが、米国同時多発テロ事件、イラク戦争・SARS、国際金融危機、東日本大震災など複数の外的ショックのたびに落ち込みを経験してきた歴史が示されている。2019年には2,008万1千人という過去最高水準に達していたが、その後の落ち込みからの回復は現在も道半ばだ。
20代女性の出国率34.0% 2019年とほぼ同数まで回復
2025年の出国率(人口に対する海外旅行者数の比率)は全体で12.0%。その中で20代女性の出国率は34.0%と、他の性・年代と比較しても突出して高い数字を示した。
性・年代別の出国者数を2019年と2025年で比較すると、20代後半の女性では2019年とほぼ同数の水準まで回復していることが確認された。一方で、20代から50代の男性については出国者数の伸び悩みが昨年に引き続き顕著であり、男女間・年代間の回復格差が改めて鮮明になった。
20代女性の旺盛な海外旅行需要が、現時点での日本人海外旅行市場を実質的に支えている構図が、データから読み取れる。
男性30歳未満、費用高騰に「行程を短くする」「安い日程を探す」で対応
2026年実施の「海外旅行志向調査」では、海外旅行をした際の旅行費用に対する考え方についても調査が行われた。
「費用が高いと感じたが特に計画を変更せずに行った」という回答が、男性30歳未満では少ないことが判明。その代わり、具体的な計画変更を行ったうえで海外旅行に臨む姿勢が際立っていた。
具体的な計画変更の内容として、男性30歳未満では以下の割合が他のセグメントと比べて高かった。
- 「行程を短くする」
- 「同じ旅行先で安く行ける日程を探す」
- 「予算内の海外旅行先を選択した」
全体的な傾向として、性別では女性よりも男性が、年代別では若い年代ほど旅行費用の高騰に対して柔軟な計画変更で対応していることが示された。費用の上昇を前にしても海外旅行を諦めるのではなく、行き方や行程を工夫して実現しようとする若年男性の行動パターンが、データから浮かび上がっている。

レポートの概要
「JTB海外旅行レポート2026 日本市場における海外旅行のすべて」は、株式会社JTB総合研究所が独自のアンケート調査や各関係機関の統計資料に基づき、マーケットの構造や動向を分析・編集したもの。監修は株式会社JTB、編集・発行・販売は株式会社JTB総合研究所(本社:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター6階、代表取締役社長執行役員:風間欣人)が担当した。
価格は16,500円(消費税込)。オンライン書店で販売中だ。




