【観光経済新聞チャンネル】「日常の対応力強化を」 山田氏、川原氏 宿のカスハラ対策を解説


講演した山田氏(左)と川原氏

 観光経済新聞社は2日、観光業界の有識者を招いたオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第59回配信を行った。CSクレイジーバンド代表の山田修司、シーストーリーズ代表取締役の川原礼子の2氏が、「夏のピークにまだ間に合う 実践的カスタマーハラスメント対策講座」と題して講演した。

 2氏はリクルート出身で、顧客からの問い合わせ対応やクレーム対応に長年従事してきた顧客対応のプロフェッショナル。宿泊施設向けの研修や講演歴も数多く持つ。

 今年10月1日から、労働施策総合推進法の改正で全事業主にカスハラ対策が義務化されることを踏まえ、川原氏は「カスハラ対策は従業員を守るための職場環境マネジメントとして組織全体で取り組むことが必要」と強調。実際に宿泊施設や旅行会社で発生した、顧客からのクレームに対応した従業員が上司から責任を押し付けられ、退職に至ったケースを挙げ、カスハラの判断基準を会社が明確に定め、現場にいに共有しなければ、従業員は適切に対応できないと指摘した。

 企業の事例として、首都高速道路の「切電マニュアル」を紹介。「30分以上同じ主張の繰り返し」「不当な要求」「威圧的な発言・口調」のいずれかに該当した場合は、理由を伝えた上で通話を終了すると明文化。こうしたルールが、オペレーターの安心感につながっていると説明した。

 2氏は「おもてなしを学ぶ機会は多くても、顧客に『NO』と伝える訓練はほとんど実施されていない」と指摘。ロールプレイによる断り方の訓練や、エスカレーション(上長や専門部署への引き継ぎ)体制の整備など、日常的な対応力の強化が重要と述べた。


講演した山田氏(左)と川原氏

 
 

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