減らせ「食品ロス」 宿泊施設・MICEの現場から 社会全体の理解が必要


「モッテコ」を紹介する日本ホテルの松田顧問(右)とホテルメトロポリタン エドモントの岩崎総料理長

 観光・宿泊業界のおもてなしを支える「食」。しかし、提供の裏側では、旅館・ホテルの宴会場やバイキング会場での食べ残し、イベント会場で発生する余剰弁当など、食品ロスへの対応も避けては通れない。持続可能な観光、持続可能な宿泊産業の実現に向けて、今こそ事業者一人一人の意識と行動変容が求められている。

 食品ロスは「まだ食べられるにもかかわらず廃棄される食品」を指し、魚や肉の骨など食べられない部分も含む食品廃棄物とは区別される。日本の食品ロス量は約464万トン(2023年度推計)に上り、このうち事業活動に伴う事業系食品ロスは約231万トン。外食産業における主な排出要因には「食べ残し」や「作り過ぎ」が挙げられる。農林水産省の調査では、食堂・レストランでの食べ残し率が約4%なのに対し、宴会では約14%と3倍以上に上るとの結果もある。

 食品ロス削減は持続可能な開発目標(SDGs)にも位置付けられ、政府は30年度までに事業系食品ロスを2000年度比で60%削減する目標を掲げている。廃棄された食品は焼却時にCO2を排出するなど環境負荷を生むだけでなく、物価高騰が続く中で経済的損失にもつながるため、事業者にとって削減メリットは大きい。

 

日本ホテル

 JR東日本グループの日本ホテル(本社=東京都豊島区)は18年に社内で「食品ロス削減プロジェクト」を立ち上げ、3010(さんまるいちまる)運動の実践や、料理を小盛りにして提供するなど、削減に向けた取り組みを進めてきた。

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