株式会社エイチ・アイ・エス(本社:東京都新宿区、以下HIS)は7月7日、2026年夏休み期間(7月17日~8月31日)およびシルバーウィーク(9月18日~23日)の旅行予約動向をまとめた調査結果を発表した。
今年のシルバーウィークは11年ぶりの大型連休となる5連休で、海外旅行予約者数は夏休みとシルバーウィークを合わせた合計で前年比102.5%と前年超えを達成。国内旅行も同98.3%と堅調な推移を見せた。シルバーウィークにおけるバンコクの予約者数が前年比595.0%という突出した伸びを記録するなど、5連休効果が鮮明に現れた内容となった。
調査は2026年6月23日に実施。HISでツアー、ダイナミックパッケージ、航空券(宿泊のみは除く)を申し込んだ旅行者を対象とし、数値はキャンセル数などを省いた予約者数から算出している。


海外旅行
シルバーウィーク効果で合計は前年超え、平均単価は229,300円に上昇
海外旅行の予約者数は、夏休み期間単体では前年比94.2%と前年を下回ったが、シルバーウィーク分の需要が伸びたことで、両期間の合計では102.5%と前年を上回った。平均単価は前年比112.0%の229,300円。HISは「燃油サーチャージ、国際観光旅客税の値上がりが影響しているとみられる」としている。
夏休みの海外旅行予約者数ランキングは以下の通りだ。
1位:ソウル(前年1位)
2位:台北(前年2位)
3位:ホノルル(前年3位)
4位:シンガポール(前年4位)
5位:バンコク(前年5位)
6位:ダナン(前年10位)
7位:ケアンズ(前年9位)
8位:プサン(前年11位)
9位:グアム(前年6位)
10位:セブ島(前年7位)
上位5位は前年と変動がなかった一方、ダナンが前年10位から6位へ、プサンが11位から8位へと順位を上げた。
オーストラリア全主要都市が前年超え、東南アジアも急増
夏休み期間の地域別動向として、オセアニア地域が前年比114.6%と好調に推移。オーストラリアの人気が特に高く、ブリスベンが前年比131.9%、シドニーが同125.1%、ケアンズが同115.9%、ゴールドコーストが同106.5%、メルボルンが同105.3%と、主要都市の予約者数が軒並み前年を上回った。
東南アジアでも予約が急増。シンガポールが前年比122.8%、ベトナムのハノイが同136.9%、ホーチミンが同126.9%、ダナンが同125.6%といった数値を記録した。
HISは「歴史的な円安や燃油サーチャージの高騰が影響していると考えられる。LCCをはじめとする燃油サーチャージの負担を抑えられる航空会社が就航する都市へのシフトが顕著となっており」と分析している。
シルバーウィーク、バンコクが前年比595%・シンガポールは291%超
シルバーウィークの海外旅行予約者数ランキングは以下の通り。なお、前年はシルバーウィーク(大型連休)ではなかったため、順位は参考値となる。
1位:ソウル(前年参考1位)
2位:台北(前年参考2位)
3位:シンガポール(前年参考5位)
4位:バンコク(前年参考11位)
5位:グアム(前年参考6位)
6位:プサン(前年参考4位)
7位:香港(前年参考8位)
8位:セブ島(前年参考12位)
9位:上海(前年参考7位)
10位:ハノイ(前年参考13位)
特に注目されるのが、シンガポール(前年比291.9%)とバンコク(同595.0%)の急激な伸びだ。HISは「例年の短い休みでは行きづらかった中距離エリアが、5連休という日並びの恩恵を受け、予約を押し上げていると考える」としている。
また、シルバーウィークでも夏休み同様に「LCCの路線が充実している都市の人気が高く、航空券代金を抑え、その分を現地でのホテルや食事、アクティビティに充てるというコストパフォーマンス重視の旅行スタイルが定着していることが伺える」とHISは述べている。
出国ピークはシルバーウィークの9月19日(土)
海外旅行の出国日・帰国日ランキングは下記の通り。
【出発日】
1位:9月19日(土)
2位:8月8日(土)
3位:9月18日(金)
【帰国日】
1位:9月23日(水)
2位:8月16日(日)
3位:8月15日(土)
出国日は2位以下に大差をつけてシルバーウィークの9月19日(土)が最多となった。前日の9月18日(金)も3位にランクインしており、海外旅行でのシルバーウィーク需要の高さが際立つ。夏休み期間ではお盆を絡めた日程が多く、出国のピークは8月8日(土)となっている。
国内旅行
夏休みはやや下回るも、シルバーウィーク単体は前年比136.6%
国内旅行の予約者数は、夏休み期間単体で前年比95.8%とやや下回ったものの、シルバーウィーク単体では前年比136.6%と大幅に伸長した。両期間を合わせた総予約者数は同98.3%と堅調な水準を維持。平均単価は前年比100.4%の91,400円と、ほぼ前年並みの安定した水準となった。
夏休みの国内旅行予約者数ランキングは以下の通り。
1位:沖縄県(前年1位)
2位:北海道(前年2位)
3位:長崎県(前年3位)
4位:鹿児島県(前年6位)
5位:福岡県(前年5位)
6位:東京都(前年7位)
7位:大阪府(前年4位)
8位:千葉県(前年8位)
9位:広島県(前年9位)
10位:大分県(前年11位)
シルバーウィークの国内旅行予約者数ランキングは以下の通り。なお、前年はシルバーウィーク(大型連休)ではなかったため、順位は参考値となる。
1位:沖縄県(前年参考1位)
2位:北海道(前年参考2位)
3位:長崎県(前年参考6位)
4位:福岡県(前年参考5位)
5位:鹿児島県(前年参考4位)
6位:大阪府(前年参考3位)
7位:千葉県(前年参考8位)
8位:東京都(前年参考7位)
9位:大分県(前年参考15位)
10位:島根県(前年参考9位)
九州方面が躍進、大阪は万博反動減
旅行先の顔ぶれは夏休み・シルバーウィークで大きな変動はなく、沖縄県と北海道が引き続き全体を牽引。今年は長崎県、鹿児島県、福岡県、大分県といった九州方面が軒並み上位にランクインし、ダイナミックパッケージを中心に予約を大きく伸ばした。
一方、顕著な動向として大阪府の順位変動が挙げられる。HISは「昨年は大阪・関西万博が開催していたことによる反動減となり、順位を下げる結果となった。シルバーウィークにおいても同様で、市場が落ち着きを取り戻す傾向がみられた」としている。
出発ピークは7月26日(日)、お盆を外した日程に需要集中
国内旅行の出発日ランキングは以下の通り。
1位:7月26日(日)
2位:7月27日(月)
3位:8月23日(日)
HISは「海外旅行の動向とは異なり、お盆などのピーク期間をあえて外した日程に人気が集まっており、『土曜日』『日曜日』『月曜日』出発の需要が高く見られる」としている。
予約の早期化が定着、1月・3月の予約シェアが前年比で増加
予約時期の傾向として、夏休み・シルバーウィーク共に「2026年5月」が最も多く、続いて「2026年6月」がボリュームゾーンとなった。2026年の予約比率は1月4.6%、2月5.2%、3月9.0%、4月16.9%、5月37.3%、6月25.6%となっている。
ただし、5月・6月の予約シェアは前年同月と比較して減少傾向にあり、代わりに1月~4月にかけての予約シェアが前年比で一貫して増加した。特に「2026年1月」(前年同月比+2.4ポイント)と「2026年3月」(同+1.9ポイント)の伸びが目立つ。
HISは「昨今の物価高やダイナミックプライシング(価格変動制)の浸透により、『出発日が直前になるほど旅費が高騰する傾向にある』という市場の仕組みが認知され、予約の早期化が定着しつつあると考える」としている。




