東京あだちキャンパス
観光は明日の日本を支える重要な産業といわれ、今後さらなる成長が見込まれるが、その成長を確かなものにするには優秀な人材の確保が必要不可欠だ。ここでは観光に関わる充実した教育環境を誇る大学、専門学校10校を取り上げた。今回は、文教大学を紹介する。
文教大学国際学部は、「国際理解学科」と「国際観光学科」の2学科で構成されている。世界を理解する力と、人や地域をつなぐ力の両方を育成することを特徴としている。国際学部のある「東京あだちキャンパス」は2021年4月に誕生した新しいキャンパスで、東武スカイツリーライン谷塚駅から徒歩、つくばエクスプレス六町駅からバスなどアクセス便利な立地にある。

東京あだちキャンパス
国際学部の特徴は、教室での学びと体験知を結びつける「体験型学習」。海外研修、発展途上国支援プロジェクト、観光ビジネス・サービスの探究、まちづくり参加などを通じて学生は大きく成長する。一方、きめ細やかな語学教育では学生を徹底的に鍛える。
「本学部の大きな特徴は『絶妙な距離感』です。仲間や教職員とのほどよい関係が、学びを深め、気づきを生む土台となっています。現代社会では、国際情勢の変化や価値観の多様化により、さまざまな場面で関係性の再構築が求められています。だからこそ、複雑な国際的状況の『理解』から望ましさを考える学びや、『観光』現象を捉え活用する学びを展開する本学部ならではの、柔軟で多面的な視点を大切にしています。身近な関係にもとづく教室内外での話し合いや、キャンパス内外での実習や研修といった体験的な学びを通して、知識を実践へと結び付ける力を育んでいます」。国際学部長の山田修嗣教授は学部での教育内容についてこう話す。

山田学部長
国際学部での学びのキーワードは(1)フィールドワークを重視。全身でグローバルを味わう(2)世界レベルの語学力を習得。英語教育も学べる(3)「伝える」から「伝わる」へ。対話による発信力の養成―。
(1)では、外国で国際協力に挑戦。環境や地域住民に配慮したサステナブルなツーリズムを体験する。長期インターンシップ、産学連携プロジェクトも充実。グローバルビジネスについても実践的に学んでいく。
(2)では、4年間、外国語にどっぷりとつかりながら、多彩な価値観・文化を受け止め、世界中の人と分かり合える真の語学力を身につける。語学の授業は3年次まで必修。留学のプログラムも充実している。英語の教員免許取得のための授業でも、異文化理解を深める指導方法などを学んでいく。
(3)では、学部必修科目「国際学入門」でディスカッションとグループワークによる学びを身につける。異なる意見を尊重し合い、世界の人々と共に生きるために対話を尊重する21世紀型の学びを提供。世界で起きている諸問題に向き合うための知識も深める。
「国際理解学科」では、世界の仕組みを理解し、地球市民としてのスキルを身につける。「国際観光学科」では、国際舞台や地域振興の現場で活躍する観光領域のプロを目指す。里山、伝統文化、和食、アニメの聖地巡礼など、インバウンド観光の隆盛により、多くの日本観光の魅力が見いだされ、観光の在り方が大きく変わろうとしている。この時代にあって、国際観光学科では、世界と日本の観光動向と観光客のニーズの両方を知り学びながら、今後の持続可能な観光の望ましい在り方、そしてあるべき未来を考え、活躍できる観光人材の育成を目指している。
国際観光学科には、専門性を極める三つの科目群が用意されている。
「ホスピタリティビジネス科目群」は、旅行、ホテル、航空、飲食など、ホスピタリティマインドならびにそれを体現する具体的な産業について学び、「お客さま」の視点から見た経験価値を作り上げる能力を育成するための科目群。
「マネジメント科目群」は、観光学を学ぶ上での土台となる知識や理論に関わる基礎的な能力を育成するとともに、変化する世界の実態を踏まえての観光政策やリスク管理など、将来の観光産業を見据えたものの見方を養う科目群。
そして「観光プロデュース科目群」は、地域の観光資源を掘り起こし、地域の新たな価値を創造、発信するための専門知識とともに、まちづくりやアートの観光との関係を学び、観光を通じた持続可能な地域の創造や交流に貢献する実践的能力を育成する科目群だ。この三つの科目群を通じて専門知識を習得し、国内外での多彩なフィールドワークや現場体験により実践性を養い、観光ビジネスや地域づくりの現場で活躍できる専門性を追求する。
同学部はJTB、藤田観光、JR東日本、全日空など観光業界に確実に人材を輩出している。





