TikTok、日本での経済効果3年連続拡大 推定消費額3,468億円・GDP貢献6,800億円


 TikTokは6月9日、2025年1月から12月を対象期間とした「TikTok Socio-Economic Impact Report~日本における経済的・社会的影響~」(2026年6月発行)を公開した。

 2024年、2025年の発行に続く3度目の調査レポートで、調査はマクロミルグループに委託して実施。TikTokが日本社会にもたらす経済的・社会的影響を多角的に分析した。

 TikTokを通じて発生した推定消費額は3,468億円(前年比+46%)、国内名目GDPへの貢献額は6,800億円(前年比+40%)、国内クリエイター人口は235万人(前年比+4%)、クリエイター収益額は1,389億円(前年比+16%)に達した。

推定消費額46%増 TikTok Shop効果も

 2025年のTikTok経由での推定消費額は3,468億円と推計された。前年の2,375億円から46%増となる。

 消費額拡大の背景には、TikTok動画との親和性が高い領域での消費拡大に加え、2025年6月末に国内でサービスを開始したTikTok Shopによる「発見から購買」という新たな消費体験の誕生など、複合的な要因があるとしている。

 国内名目GDPへの貢献額6,800億円の内訳は、直接的影響3,160億円、間接的影響853億円、誘発的影響2,787億円。雇用への波及効果も高く、5.2万人の雇用がTikTokを通じて支えられたと推計されている(前年4.2万人・前年比+24%)。

 日本におけるTikTokを起点とした経済効果は、3年連続で着実に拡大していると同社は述べた。

クリエイター235万人 「旅行・Vlog」が最多カテゴリに

 TikTokを通じて創作活動を行うクリエイターは全国で235万人(前年226万人・前年比+4%)にのぼる。その経済活動による推定収益は1,389億円(前年1,197億円・前年比+16%)と試算された。

 クリエイターの投稿カテゴリとして最も多かったのは「旅行・Vlog」で29.6%(前年18.1%・前年比+11.5ポイント)。「ニュース・社会問題」「教育・学習」も上昇しており、エンターテインメントにとどまらないカテゴリが拡大している。

「流行っている」イメージは低下 「日常的な情報基盤」へ変化

 直近1年以内にTikTokを視聴した割合は32.4%(前年比+0.8%)と3年連続で拡大。30代では34.1%、40代では29.1%が利用しており、若年層にとどまらず幅広い世代への浸透が進んでいる。

 一方、TikTokに対するイメージとして「流行っている」を選んだ割合は36.3%と、前年の45.0%から低下した。「トレンドの発信源」から「日常的に利用される情報基盤」へとその位置づけが変化しつつあることが示唆される。

 ユーザーの行動変容においても顕著な結果が出た。TikTokを週1回以上使うユーザーのうち、「TikTokは社会課題や時事問題への関心のきっかけになる」と感じるユーザーは45.9%、「TikTokで紹介された観光地・スポットを実際に訪れた」ユーザーは38.9%、「TikTokで紹介された映画作品を実際に映画館で鑑賞した」ユーザーは29.0%にのぼった。

 2025年には、TikTokで発見した旅行先やホテル、観光地などのスポットを動画でチェックしながら、ワンタップで予約ページにアクセスできる機能「TikTok GO」の日本での展開もスタート。TikTokがユーザーの興味・関心をリアルな行動へとつなげるプラットフォームとして機能していることが明らかになったとしている。

6月9日に発表会 クリエイターや自治体関係者が登壇

 レポートの公開に際し、TikTokは6月9日に発表会を実施した。

 TikTokクリエイターのあやんぬ(@saapjii)による進行のもと、TikTok Japan執行役員 広報責任者のサーカー壽梨とTikTok Japan執行役員 公共政策本部長の安永修章がレポート発行の背景と目的、今年の傾向と概観を説明。その後、調査を委託・実施したマクロミルグループから調査のハイライトと手法についての説明が行われた。

 発表会には、レポート内でインタビューに協力したTikTokクリエイターやTikTok Shopセラー、地方自治体関係者が招かれ、2つのテーマに分けたパネルディスカッションが行われた。

 第1部のテーマは「クリエイターエコノミー、ならびにTikTokをきっかけとするユーザーの行動変容」。登壇したクリエイターの神社あゆは「朝起きてお弁当をつくるのが楽しくなった、レシピを実践してみたなど、視聴者の生活が良い方向に変わったという反響がある」と語った。

 ゆうさくスポーツは「マイナースポーツを紹介した動画をきっかけに、競技を始めてみたいという声が届くようになった」と述べ、TikTokが視聴者の実際の行動を変えている実態を共有した。

 けんご小説紹介【紙上健吾】は「TikTokでの動画紹介をきっかけに書籍が10万部以上増刷されたり、出版社や文部科学省などとコラボレーションする機会も生まれた」と語り、TikTokを起点に活動の場が広がった実体験を紹介した。

 第2部は「TikTokが生み出す、地域・観光への貢献」をテーマに実施。自由民主党衆議院議員の山本大地氏は「地方活性化に必要なのは一回きりの集客ではなく、地域との接点が継続すること。TikTokは地域活性化につながる重要なプラットフォームになると考えている」と語った。

 和歌山県観光振興課の見上育民氏は「地域全体の魅力を高めていくうえで、TikTokには地域とユーザーの橋渡しとしての役割を期待している」と述べた。

 TikTok GOクリエイターとして地域の魅力を発信する立場の美魔女yukoは「現地で体験した様子を伝える際は、単なる景色だけでなく、見た人がイメージしやすいように意識して情報を届けている。それがユーザーの予約行動や訪問意欲につながりやすいと感じている」と語った。

 TikTok Shopセラーの株式会社IZULCAの榎原良樹氏は「地域産品の購入は、単なるモノの売買ではなく、その土地と関係を持つという側面がある。TikTok Shopを通じて地方事業者が全国の生活者と直接つながることで、地域活性化に寄与できると考えている」と述べた。

月間アクティブユーザーは約4,950万人

 TikTokは日本でのサービス開始から約9年が経過。世界では月間10億人以上のユーザーが楽しんでおり、日本においても2026年5月末時点での月間アクティブユーザー数は約4,950万人(TikTokとTikTok Liteのユーザー数、重複を除く)にのぼる。年齢層や属性を問わず幅広く浸透しているとしている。

 今回のレポートが示す数値の積み重ねは、TikTokが「流行のプラットフォーム」を超え、人々の日常生活に根差した情報基盤へと発展しつつある実態を浮き彫りにしている。

調査概要

  • 調査名:①【ユーザー向け調査】TikTokに関するアンケート、②【企業向け調査】TikTokに関するアンケート、③【クリエイター向け調査】コンテンツに関するアンケート

  • 調査委託先:マクロミル

  • 調査方法:インターネットリサーチ

  • 調査対象者:①全国の15~69歳の男女、②全国の20~69歳の男女、③全国の20~69歳の男女

  • 回答者数(スクリーニング調査/本調査):①23,902サンプル/1,236サンプル(TikTokを週1回以上利用かつ直近1週間以内に利用している15~69歳の男女)・206サンプル(上記条件かつ直近1年以内にTikTok Shop利用者)、②60,408サンプル/206サンプル(TikTokに出稿している企業のマーケティング担当者)・103サンプル(上記条件かつTikTok Shopに現在出店している企業の担当者)、③36,066サンプル/155サンプル(TikTokをメインに創作活動を行っている20~69歳の男女)

  • 調査実施期間:2026年3月6日~3月9日

  • 調査対象期間:2025年1月1日~2025年12月31日

 
 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第39回「にっぽんの温泉100選」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2025年度「5つ星の宿」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第39回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング 」(2026年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト50を発表!

2025年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング」(2026年1月12日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒