鈴木氏
おじゃりやれ八丈島・青ヶ島!
35万株の花が咲き誇る八丈島のフリージア祭は、昨日まで大勢の人でにぎわった。八丈富士と三原山の間に敷かれた滑走路を、1日に3回、羽田からの飛行機が降りる。空港を出ると、熱帯植物のほのかに甘い香りが鼻をかすめる。和気香風、緩やかな風が心地よい。4月ごろまでザトウクジラが来遊し、かなりの確率でホエールウオッチングが楽しめる。太平洋を一望できる足湯や数ある温泉につかりながら心身ともに癒やされる。グルメの方には、新鮮な地魚を使った島ずしや島レモンのデザートがお勧めだ。
昨年、この豊かな島を台風22号と23号が立て続けに襲った。海底ケーブルの損壊はインターネットを遮断し、電柱の倒壊や導水管の破損は電気や水の供給を止めた。被害は全島に及び、観光関連施設も甚大な被害を受けた。今は島民や関係者の尽力によって復興が進み、島をあげてのフリージア祭を開くまでに至ってはいるが、まだなお道半ばの段階にある。
この島から68キロ海を隔てた場所に青ヶ島がある。黒潮に浮かぶ絶海の孤島に人口約160人、日本一人口の少ない村がある。作り手によって味が変わるという青ヶ島の焼酎は「あおちゅう」と呼ばれる価値ある特産品だ。この島にも大型台風は容赦なく被害を与え走り去っていった。だが青ヶ島の人々もくじけない。そして、復興は着実に進んでいる。
東京都と東京観光財団は、八丈島と青ヶ島村の観光産業の復興を支援するため、誘客促進のためのキャンペーンを実施中だ。八丈島への旅行商品「復幸旅」は、7月末まで、旅行事業者が企画する島への旅を最大40%割引する。併せて島内の飲食店やアクティビティ等に利用できる1人1泊当たり3千円の買い物券が付く。復幸祭と銘打ったPRイベントもある。小池知事が出席した都庁展望室での第1弾のほか、この4月11、12日はKITTE丸の内で特産品販売や伝統文化の紹介等を行う。こうした事業で両島の復興を後押しし、豊かな自然に囲まれた人情豊かな島の観光を盛り上げていきたい。
東京には小笠原を含めた広い広い島しょ部がある。区部や多摩の魅力とは異なる、海と自然に囲まれた東京の宝だ。以前、私は三宅島に暮らしていたが、海と戯れ輝く星を仰いだあの日々は、かけがえのない思い出だ。今回、私の推しは八丈島、青ヶ島であるが、インバウンドを含め、東京を訪れるより多くの方々に、東京の島の魅力を存分に味わっていただきたい。心から皆さまをお待ちしています。

鈴木氏




