【テツ旅、バス旅 129】妙高高原駅 鎌倉 淳


 妙高高原駅は、えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインと、しなの鉄道北しなの線の境界駅です。両路線ともJR東日本の信越本線でしたが、2015年に北陸新幹線長野―金沢駅間が開業すると、並行在来線の経営分離により、第三セクターの駅となりました。

 国鉄時代は特急が全列車停車する主要駅でした。赤倉・妙高エリアの玄関口で、スキーブームの頃は、シュプール号が発着し、スノーリゾートへの起点としてにぎわいました。しかし、現在は特急も発着せず、シュプール号もありません。新幹線開業により、交通の要衝の地位を失ってしまったようにみえます。

 2月下旬の平日に、北しなの線で妙高高原駅を訪れてみました。7時台に長野駅を出発した2両編成の列車は、通勤・通学客を乗せて混雑していましたが、途中駅で大半が下車。妙高高原駅に降りたのは10名ほどでした。

 ただ、妙高高原駅の狭いコンコースは、折り返し列車を待つ客で、予想以上に混雑していました。ほとんどが外国人のスキー・スノボ客で、宿からのマイクロバスがやってきては、客を下ろしていきます。

 全部あわせれば50人くらいはいたでしょうか。平日午前中のローカル線としては驚くほどの客足で、上越妙高方面行きの列車と、折り返しの長野行き列車に吸い込まれていきました。

 列車が出発すると、閑散としたローカル駅に戻ります。外国人客がいなくなると、鉄筋コンクリート平屋建ての建物からは、日本人スキー客でにぎわった国鉄時代の残り香が漂います。

 夕方の列車で長野駅に戻るときも、30人くらいの乗客がいて、ほとんどが外国人客でした。これらの客がいなかったら、列車はガラガラだったに違いなく、地方におけるインバウンドの貢献を、改めて思い知らされます。

 妙高・赤倉エリアには、インバウンドをターゲットにしたリゾート開発計画があります。妙高高原駅でも、これから外国人客が増えるのは間違いありません。

 現在の駅の課題は、エレベーターがなく、旅行者はスーツケースを抱えて跨(こ)線(せん)橋(きょう)を上り下りしなければならないことでしょうか。これについては、線路の一部を潰し、改札口に面したホームを拡大することで解決するようです。

 ただ、駅は手狭で、駅前広場のターミナル機能もいまひとつ。リゾート開発に備えて、周辺を含めた整備も期待したいところです。

(旅行総合研究所タビリス代表)

 
 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第39回「にっぽんの温泉100選」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2025年度「5つ星の宿」発表!(2025年12月15日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第39回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング 」(2026年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト50を発表!

2025年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング」(2026年1月12日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒