JR東日本・JAL・JTBが連携、「鉄道+航空」の立体型観光を推進 東日本エリアの広域周遊に新モデル


 

 

 JR東日本・JAL・JTBの3社は3月31日、東日本エリアにおける「立体型観光」の推進に向けた連携を発表した。鉄道と航空を組み合わせた新たな旅行スタイルの商品開発と、魅力ある目的地づくりに取り組む。

 3社の連携は、JR東日本と JALが締結した「東日本エリアの地方創生に向けた連携強化」に関する協定による「地域未来創生戦略」に基づくものだ。

 「立体型観光」とは、新幹線などの鉄道と航空など複数のモビリティを組み合わせて旅程を組む新しい旅行スタイルのことだ。複数のモビリティを立体的に組み合わせることで、より自由度の高い広域周遊の実現を目指す。

往路は鉄道でゆったり、復路は飛行機で時短

 現状の旅行商品では、鉄道・航空ともに往復での利用が基本で、それぞれ別々の商品として手配が必要だった。

 新たな立体型観光商品では、ニーズに応じてカスタムメイドな行程選択が可能になり、JTB店舗で1つの商品として手配できる。

 往路は地域をめぐりながらゆったりと現地へ向かい、復路は時間いっぱいまで現地で過ごしてから飛行機で短時間で帰宅するなど、多様な過ごし方が可能になるという。

首都圏発・東日本エリア着の商品を2026年4月から販売

 2026年4月から9月の間、JTBの首都圏店舗(東京・神奈川・千葉・埼玉の店舗、総合提携店・一部店舗を除く)で、首都圏発・東日本エリア着の商品を「鉄道+航空」の立体観光型にカスタマイズして販売する。

 客のニーズに応じて、往路・復路で鉄道または航空を選ぶことができる。旅行クーポンの配布キャンペーンも実施し、商品をおトクに購入できる機会も設ける。

3社連携の目的は3つ

 3社は連携の目的として、以下の3点を掲げている。

  • 鉄道・航空・交流創造力というそれぞれの強みとネットワークを結集し、東北をはじめとする東日本エリアで広域的な周遊を促進する新たな観光モデルの確立。陸・空・地域体験をシームレスにつなぐことで「新たな移動・体験価値」を創出する。

  • 地域の伝統文化・食・自然など多様な地域資源を磨き上げるとともに、魅力的な観光コンテンツや体験プログラムを創出する。

  • 持続可能な誘客・送客のため、自治体や関係事業者との協働を深め、人流創出や滞在時間の拡大を通じて交流人口・関係人口の拡大を図りながら、ツーリズム産業のサステナビリティ向上と地域経済の活性化に貢献する。

「魅力ある目的地づくり」 3つの具体事例

 地域に根差したツーリズムやテーマ性を持った観光コンテンツとの連携、JTBが持つ「交流を創造する力」を活かしたコンテンツ開発も進める。国内観光キャンペーンや海外ネットワークを活用した情報発信を通じ、東日本エリアの魅力を国内外に広く発信する方針だ。インバウンド向け商品の企画・提案にも取り組む。

 具体的な取り組みの一例として、3つの施策が発表されている。

① ふくしまデスティネーションキャンペーン×「日本の旬東北」

 東日本大震災から15年という節目に開催するJRグループデスティネーションキャンペーン「しあわせの風ふくしま」と、JTBグループ国内旅行キャンペーン「日本の旬東北」との連携により、東北エリアへの誘客促進と広域周遊の拡大を図る。

 三春滝桜、霞ヶ城公園、岳温泉、松が岬公園といった福島県の春の観光スポットが対象に含まれる。「日本の旬」は「日本の魅力の再発見」をテーマに、各地の「旬」の魅力を掘り起こし、国内観光地の活性化への貢献を目指す1998年よりJTBグループが実施するキャンペーンだ。

② 東北復興ツーリズム×「みちのく潮風トレイル」

 東北復興ツーリズムの推進のため、現地体験コンテンツの深度化や教育旅行・企業研修旅行の誘致を目指す。地域に根差した取り組みとして、認定NPO法人みちのくトレイルクラブと協力し、「みちのく潮風トレイル」をフックにした沿岸エリアの魅力発信を行う。

 八戸みろく横丁、みちのく潮風トレイル、三陸鉄道、新花巻温泉ホテルなどが旅のコンテンツとして想定されている。東北復興ツーリズムのスローガンは「希望と学びを未来へ。」だ。

③ スピリチュアルツーリズム(出羽三山)

 出羽三山は、日本の伝統的な山岳信仰など自然と調和した宗教文化や「生まれ変わり」の体験ができるディープな観光地として、インバウンドにも人気が高まっているという。地域と連携し新しい旅行スタイルの提案に取り組む。

 JR東日本の「のってたのしい列車」である「海里」、出羽三山(羽黒山)、加茂水族館、銀山温泉といったスポットが行程に組み込まれる見込みだ。

羽田・伊丹・関西国際の3空港でプロモーション展開中

 2026年3月からは、羽田・伊丹・関西国際の3空港のデジタル広告を活用したプロモーションも展開している。国内外の客に向けた発信だ。

 放映箇所と期間は以下の通り。

| 空港名 | 放映箇所 |

| 東京国際(羽田)空港 | 第1ターミナル・第2ターミナル アドビジョン |

| 大阪国際(伊丹)空港 | 国内線エリア、チェックインカウンター |

| 関西国際空港 | 国際線エリア、国内線エリア、フライトボード |

放映期間は第1弾として2026年3月下旬から4月下旬まで(放映中)。第2弾として5月以降も実施予定だ。放映内容は、東日本エリア(青森県、秋田県、福島県等)の桜を訴求するプロモーションと、立体型観光の旅行スタイルを喚起するプロモーションの2本立てだ。

 旅行クーポンの適用要件など詳細は、JTBの対象店舗で確認できる。

 
 
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