ニューヨーク市への2025年来訪者数6,500万人、経済波及効果は847億ドル——国内旅行が成長を牽引


ゾーラン・マムダニ市長を中心に、右にニューヨーク市観光会議局プレジデント兼CEOのジュリー・コーカー、左に理事長のチャールズ・フラットマン氏 Photo: Matthew PAPA

 ニューヨーク市観光会議局は3月25日、2025年度の年次報告書を発表した。2025年のニューヨーク市への総来訪者数は6,500万人に達し、経済波及効果は847億ドルに上った。国内旅行者が全体の80%を占め、成長を力強く牽引した形だ。

 

847億ドルの経済波及効果、39万7,000人の雇用を支える

 2025年のニューヨーク市観光は、訪問者による直接消費額556億ドルを含む総額847億ドルの経済波及効果をもたらした。この経済活動は39万7,000人の雇用を支え、5区全域にわたる数千の中小企業およびマイノリティ所有企業に恩恵を及ぼした。観光による税収は75億ドルに達し、市全体の経済の健全性を支えている。

 これらの数値は3月18日、マンハッタン・センターで開催されたニューヨーク市観光会議局のメンバー向け年次総会において発表された。

 ニューヨーク市観光会議局のプレジデント兼CEOであるジュリー・コーカー氏は次のように述べた。

 「2025年、ニューヨーク市の観光経済は世界的な課題にもかかわらず高い回復力を示し、5つの行政区が持つ不変の魅力を改めて裏付けました。国際旅行者市場は当市の経済にとって極めて重要であり、観光消費の50%を占めています。国際市場に減少が見られたものの、すべての経済指標において成長が確認されました。訪問者による直接消費額は556億ドルに達し、市全体で847億ドルの経済波及効果を生み出し、その恩恵は5つの行政区にわたるホテル、レストラン、文化施設、小売業、そして中小企業に広く及んでいます。観光産業の影響は、引き続き市全体にとって極めて重要です」

 

総来訪者数は2024年比0.7%増、国内旅行者が5,240万人

 2025年の主な観光実績は以下のとおりだ。

  • 総来訪者数は2024年比7%増の6,500万人。国内旅行者が成長を牽引した。
  • 国内旅行者は2024年比7%増の5,240万人。主な送客市場はニューヨーク都市圏(トライステートエリア)、フィラデルフィア、ワシントンD.C.、ロサンゼルス、ボストン。
  • 宿泊を伴う旅行は2024年比3%増加し、国内来訪者の51%を占めた。
  • 国際市場は世界的な課題の影響を受け、2024年比2%減の1,250万人に減少。ただし、当初の予測よりも小幅な減少にとどまった。
  • 国際市場が全体的に減少する中でも、英国(3%増)、イタリア(5.5%増)、メキシコ(1.8%増)からの来訪者数は前年比で増加した。
  • レジャー旅行は5,240万人となり、2019年のピーク水準の99%に達した。
  • ビジネス旅行は1,260万人となり、過去最高を記録した2019年の水準を依然としてわずかに下回っている。2025年には、ニューヨーク市観光会議局が1,515件の会議およびイベントを誘致し、約34万5,000泊の確定宿泊需要を創出した。

 

国内市場が来訪者の80%を占める——「ドライブ圏市場の強さ」を示す

 ニューヨーク市観光会議局の理事長であり、シューベルト・オーガニゼーションのエグゼクティブ・バイスプレジデントであるチャールズ・フラットマン氏は次のように語った。

 「2025年、ニューヨーク市の国内旅行者市場は加速的な成長を遂げました。国内旅行は引き続き全米の観光産業の基盤となっています。来年には国内旅行が過去最高を記録した2019年の水準を上回ると見込んでおり、これは大きな節目となるとともに、当市のドライブ圏市場の強さを示すものです。国内市場は現在、来訪者数の80%を占めており、そのうち宿泊を伴う旅行は51%に達しています。これらは、ニューヨーク市が米国市場におけるホテル稼働率で第1位の地位にあることを支えています」

 

ホテル稼働率は米国主要25市場で第1位——ADRは334ドルに

 2025年のホテル実績も堅調だった。特に高所得層の旅行需要に支えられ、ラグジュアリーおよびアップスケールセグメントが業績を牽引した形だ。

  • ニューヨーク市は米国の主要25市場においてホテル稼働率で第1位となった。
  • 平均客室稼働率は2%と高水準を維持し、2024年と同水準。
  • セグメント別の客室稼働率は、ラグジュアリーホテルが平均2%(2024年比1%増)、アップスケールホテルが87.5%(2024年と同水準)、ミッドスケールホテルが76.7%(2024年比7%減)。
  • 総需要は3,810万室泊に達し、2024年比2%増。
  • 2025年のニューヨーク市のホテル供給は5区全体で約12万4,000室となり、2024年比2%増加。新規開業6軒(計992室)を含む。
  • 平均客室単価(ADR)は334ドルとなり、2024年比5%増。
  • 現在、2028年までに24件のホテル開発プロジェクトが進行中で、合計5,778室の供給が見込まれている。

2026年の来訪者数は6,630万人と予測——FIFAワールドカップが追い風

 2026年の見通しについても同総会で発表された。

  • 2026年のニューヨーク市の来訪者数は6,630万人と予測され、2025年比で2%の増加が見込まれる。
  • 国内旅行は5,340万人に増加し、過去最高を記録した2019年の水準を上回る見込み。
  • 国際市場は2025年の低水準から回復し、2024年と同水準の1,290万人に達する見込み。ニューヨーク市の主要上位20市場すべてからの成長が予測されている。
  • ビジネス旅行は1,280万人に増加し、2025年比で約2%の成長が見込まれる。
  • FIFA ワールドカップ26™は、ニューヨークおよびニュージャージー地域に120万人の来訪者をもたらし、直接消費額18億ドルを含む33億ドルの経済波及効果を創出し、2万6,000人の雇用に寄与すると見込まれている。

 年次総会には来賓スピーカーとして、ゾーラン・マムダニ市長のほか、ニューヨーク・ニュージャージー大会組織委員会のCEOであるアレックス・ラズリー氏、同委員会の共同開催都市マネージャーであるブルース・レヴマン氏、Neurunの創業者兼CEOであるケイト・ネッチャー氏が登壇し、FIFA ワールドカップ26™に向けた取り組みの最新状況が共有された。また、Sail4th 250のプレジデントであるクリス・オブライエン氏が同歴史的イベントの進捗について説明した。

 

日本人訪問者は23万3,000人、2026年には24万6,000人へ

 日本人訪問者数については、2025年の実績が前年比で増加し23万3,000人に達した。2026年にはさらに24万6,000人への増加が見込まれている。

 詳細な調査データおよびインサイトは、nyctourism.com/research で公開されている。

ゾーラン・マムダニ市長を中心に、右にニューヨーク市観光会議局プレジデント兼CEOのジュリー・コーカー、左に理事長のチャールズ・フラットマン氏 Photo: Matthew PAPA
 
 
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