「ウポポイ大学」のキービジュアル(提供=国立アイヌ民族博物館)
アイヌ民族文化財団(札幌市中央区、常本照樹理事長)が運営する民族共生象徴空間「ウポポイ」は、約10ヘクタールの敷地に国立アイヌ民族博物館や体験交流ホール、体験学習館、工房、かやぶきのチセ、野外ステージなどを整備している。2020年7月の開業以降、教育旅行の受け入れにも積極的に取り組んでいる同施設では、国立アイヌ民族博物館での一般来場者向け連続講座「ウポポイ大学」と、学校・教育機関向けの会員制度「ウポポイキャンパスメンバーズ」を今年4月に開始する。アイヌ文化をより深く探究できる教育施設として、来訪を呼び掛けている。
【ウポポイ大学】歴史など体系的に学べる14講座
園内の国立アイヌ民族博物館(野本正博館長)で、一般入館者向けの連続講座「ウポポイ大学」を4月から開講する。館内の展示資料の説明だけでなく、その文化的背景などの理解を求める来訪者に向け、さらに一歩踏み込んで学べる場を提供。教育旅行プログラムとは別の企画として実施する新たな試みで、今年9月中旬まで、同館ウェブサイトや郵便はがきで参加申し込みを受け付けている。
講座の実施スケジュールは、原則毎月第4日曜日で、全14回開講。午後1時半から2時半の1時間、対面・座学形式で実施する(第1、14回のみ午後2時45分終了予定)。同館1階の交流室で開講し、ウポポイ入園料のみで参加できる。
開講初年度となる2026年度のテーマは、「基本展示をよりよく知る、学ぶ」。アイヌ民族の歴史・文化・言語など、基本展示の六つのテーマに沿って、基本展示を体系的に学べるプログラムを予定する。
参加申し込みは、同館ウェブサイト(https://nam.go.jp/activity/event/upopoy-univ-r8/#application)と郵便はがきで受け付ける。締め切りは、ウェブサイトは9月23日、郵送は同15日必着。申し込み完了後、初回参加時には受講カードが配布され、全14回中7回受講すると27年3月の最終回で修了証が授与される。
「より身近な存在となることを期待している」と同館。

【学校会員制度】何度も入場可能に 割り引や刊行物提供
ウポポイでは、学校教育における施設の有効活用を促すため、年会費制の「ウポポイキャンパスメンバーズ」を4月1日に開始する。会員校の学生・生徒、教職員は、会員期間中何度でもウポポイに無料で入場できるようになる。国立アイヌ民族博物館の特別展示観覧料割引や、研究紀要など刊行物の提供も付帯。アイヌの歴史・文化に日常的に触れる機会を拡大する。
対象は、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校(専門課程)、高等学校(中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部を含む)などの教育機関や設置法人。学部単位などでの加入も相談に応じる。
年会費は、大学・短期大学・専修学校(専門課程)とその他の高等学校などで分け、学生数に応じて段階的に会費を設定。年度途中加入の場合は年度末までの月数に応じて算出する。

「ウポポイキャンパスメンバーズ」の会費
ウポポイキャンパスメンバーズの詳細は公式サイトでも公開している。申し込みは同サイト内でも対応するほか、電話やメール(campusmembers@ainu-upopoy.jp)でも受け付ける。TEL0144(82)3914。




