【観光トレンド17】クルーズ寄港を経済効果へ 本郷芳人 


 昨今、何かと話題の「クルーズ」である。

 特に日本に寄港している外国船は多くの外国人を乗船させて、日本各地を巡っている。

 ここで、世界のクルーズ市場について知っていただきたい。

 欧米マーケットでは、クルーズは旅行の選択枠の一つにしっかりと入り込んでいる。そんな欧米マーケットに人気のクルーズだが、コロナ禍での業界再編や新造船ラッシュもあり、供給過多な状況になっている。

 供給過多になれば、発生するのが値下げである。値下げ以外にも、船内でのサービスを無料にするなど、多くのサービス付帯合戦が行われている。

 そこで、日本寄港・日本発着に目を向けていきたい。

 春から秋にかけて多くの外国客船が日本に寄港しているが、非常に高値で売られている。高値でもすぐに予約が埋まるほど欧米人には、高いクルーズ代金でも行きたいのが日本寄港のクルーズなのである。

 ただ、日本のクルーズ人気があるから、日本発着や日本寄港が多い訳ではない。

 港を抱えている多くの自治体が、船社や船社に関わる関係者にしっかりとハード面・ソフト面を多種多様な方法で営業活動を行っていることも、日本発着・寄港が多い一つの要因といえる。寄港する際に日本しかない魅力が、歓迎・見送り行事である。和太鼓・ダンス披露・地元物販対応など各自治体が思考を凝らして行っている。そのようなきめ細やかな対応が、乗船客・船社の乗務員に気に入ってもらえている。

 そこで、今後問われてくるのが、その街に客船が寄港した際にいかにその街に経済効果を与えるかである。

 それをしっかりと実現させるには、寄港する客船の特徴・乗船客の客層を自治体が把握したうえで、受け入れ対応する民間へ伝えることが必要になる。

 今後の各自治体は、クルーズ寄港数の「量」よりも、クルーズ寄港で、どれだけ経済効果が出るかの「質」が問われてくる段階になってきている。

 (チーフコンサルタント・本郷芳人)

 
 
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