【交通トレンド分析326】久しぶりのJR瀬戸大橋線「マリンライナー」に乗ってみた 鳥海高太朗


鳥海氏

 先日、出張で岡山を訪れたあと、徳島へ向かう予定があり、久しぶりに鉄道で瀬戸大橋を渡った。思い返してみると、電車で渡るのは実に10年以上ぶりである。

 岡山駅から高松駅までは、瀬戸大橋線を走る快速「マリンライナー」を利用した。マリンライナーは、瀬戸大橋を渡って岡山と高松を結ぶ快速列車で、日中はおおむね30分に1本運転されている。所要時間は約55分で乗車券だけで利用できる自由席が中心であるが、1号車は2階建てになっており、指定席となっている。

 2階がグリーン車、1階が普通指定席という構造で、グリーン車は630円(J―WESTカードを持っている場合のeチケットレス特急券の場合で通常は1260円)、指定席も同じく420円の追加料金(J―WESTカードを持っている場合のeチケットレス特急券の場合で通常は840円)で利用でき、確実に座ることができる。特急列車のような高額な料金ではなく、気軽に快適な席を選べるのも魅力だ。

 今回は630円を追加して2階のグリーン車に乗ってみた。高い位置から眺める瀬戸内海の景色は格別で、島々が点在する穏やかな海を見ながら瀬戸大橋を渡る時間は、まさに鉄道旅ならではの楽しさがあった。快速列車でありながら、こうした眺望を気軽に味わえるのは、改めて考えてみると非常にぜいたくな移動手段だと感じた。

 さらに瀬戸大橋線の魅力としては、列車の選択肢が多いことにもある。高知方面へ向かう特急「南風」、松山方面へ向かう特急「しおかぜ」、そして東京から高松まで乗り換えなしで結ぶ寝台特急「サンライズ瀬戸」など、多彩な列車が瀬戸大橋を渡っている。目的地によって列車を選べるのは、旅行者にとっても大きな利点だろう。

 今回私は高松で特急「うずしお」に乗り換え、さらに1時間10分ほどで徳島へ向かった。岡山から徳島までの所要時間はおよそ2時間。鉄道旅としても満足度の高い行程だった。

 四国へ行く場合、東京から飛行機で直接向かうのが便利だが、岡山まで新幹線で入り、そこから瀬戸大橋を鉄道で渡って四国に入るルートもなかなか魅力的であり、四国を周遊した帰りは四国の各地の空港(高松空港、徳島空港、松山空港、高知空港)から飛行機で戻る。そんな周遊型の旅も面白いのではないかと、今回の移動で改めて感じた。

 瀬戸内海の景色とともに楽しむ鉄道旅は、四国への旅をより印象深いものにしてくれること間違いなしであり、基本は飛行機利用が中心でありながらも、たまには鉄道で瀬戸大橋を渡る旅に出かけてみてはいかがだろうか。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
 
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